介護福祉士の難易度は、合格率70〜80%台で推移しており一見取得しやすい資格に見えます。
しかし第38回からパート別合格制度が導入され、難易度の見方は大きく変わりつつあります。
本記事では最新データをもとに合格率の推移・ルート別比較・働きながら受かる勉強法まで網羅的に解説します。
- 介護福祉士国家試験の最新合格率と難易度の推移
- 受験ルートごとの合格率の違いと自分の立ち位置
- 働きながらでも合格できる効率的な勉強法
1.介護福祉士国家試験の合格率と難易度の推移

介護福祉士国家試験の合格率は近年どう変化しているのか。
最新の第38回データを含めた10年分の推移と、第38回から始まった新制度「パート別合格制度」、さらに他の福祉系資格との比較から、難易度を多角的に分析します。
最新の合格率は70.1%|合格基準点の変動から見える「難化」の兆し
介護福祉士国家試験 合格率の推移
第29回〜第38回(10回分)の合格率データ
最高合格率
84.3%
第35回
最低合格率
69.9%
第32回
平均合格率
74.5%
10回平均
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※おおむね70%台で推移し、第35回(令和4年度)で過去最高の84.3%を記録。
※合格率は年度により変動するため、最新情報は公式サイトでご確認ください。
介護福祉士国家試験の合格率は、第29回〜第34回までおおむね70〜73%台で安定推移していました。
第35回で84.3%と過去最高を記録し、第36回82.8%、第37回78.3%と高水準が続きましたが、第38回は70.1%まで急落。10回平均は74.5%で、近年は変動幅が拡大しています。
参考:厚生労働省|介護福祉士国家試験の受験者・合格者・合格率の推移
パート合格による受験仕組みの改善
第38回からパート別合格制度(合格パートの受験免除)が導入されました。
第38回は全受験者が全パートを受験しますが、第39回以降は全パート受験か不合格パートのみの受験を選択可能です。
一度の受験で全てに合格できなくても、合格したパートは翌年、翌々年まで免除される受験者に優しい制度です。
参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|パート合格(合格パートの受験免除)がスタートします!/合格基準/厚生労働省|介護福祉士国家試験におけるパート合格(合格パートの受験免除)の 導入について
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介護福祉士の合格率や難易度を語る前に、そもそも介護福祉士がどんな資格なのか、仕事内容や年収、目指す手順まで全体像を把握しておくと、この記事の内容がぐっと理解しやすくなります。
図解付きで国家資格としての位置づけや働きながら取得するルートを整理した記事で、これから受験を検討する方にも、合格後のキャリアをイメージしたい方にもおすすめの内容です。
社会福祉士やケアマネジャーと比較した「介護福祉士」の立ち位置
社会福祉士国家試験 合格率の推移
第28回〜第37回(10回分)の合格率データ
最高合格率
58.1%
第36回
最低合格率
25.8%
第29回
平均合格率
36.0%
10回平均
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※第34回までは20〜30%台で推移していたが、第35回以降は試験制度の見直しにより合格率が大幅に上昇。
※合格率は年度により変動するため、最新情報は公式サイトでご確認ください。
ケアマネジャー試験 合格率の推移
第18回〜第27回(10回分)の合格率データ
最高合格率
32.1%
第27回
最低合格率
10.1%
第21回
平均合格率
19.3%
10回平均
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※合格率は10〜20%台で推移する難関試験。第27回(令和6年度)で過去最高の32.1%を記録。
※合格率は年度により変動するため、最新情報は公式サイトでご確認ください。
介護福祉士は70%台で安定推移し平均74.5%と取得しやすい一方、社会福祉士は近年まで20〜30%台と難関でしたが、第36回では58.1%、第37回では56.3%と上昇傾向。
ケアマネジャーは10〜20%台で推移する最難関でしたが、第27回で過去最高32.1%を記録しました。
いずれの試験も近年は合格率上昇傾向にあり、福祉専門職を目指す好機といえるでしょう。
参考:厚生労働省|社会福祉士国家試験の受験者・合格者・合格率の推移/第27回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について
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合格率を比較した社会福祉士について、もう少し深く知りたい方も多いのではないでしょうか。
仕事内容や平均年収426万円の実態、合格率58%の試験概要まで、社会福祉士という国家資格の全体像をわかりやすくまとめた記事をご紹介します。
介護福祉士からのキャリアアップ先として検討する方や、福祉系資格を複数取得してキャリアの幅を広げたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
2.ルート別の難易度は?

介護福祉士は受験ルートによって合格率に大きな差があります。
養成施設ルート・福祉系高校ルート・EPAルートそれぞれの特徴と合格率を比較し、あなたにとっての本当の難易度を明らかにします。
介護福祉士 国家試験 受験資格ルート
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社会福祉士養成施設等
保育士養成施設等
+喀痰吸引等研修
実務経験 9ヶ月以上が必要
※入学年度・研修の修了状況により受験資格の要件が異なります。
参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|[介護福祉士国家試験]受験資格
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受験ルートごとの合格率の差を見ていく前に、そもそも介護福祉士になるための4つのルートと合格までの手順を整理しておくと、自分がどのルートで挑戦するべきかが明確になります。
実務経験ルートの要件や、合格率の高い福祉系高校ルートの特徴など、働きながら目指す方に向けた具体的な道筋を解説した記事です。
養成施設・福祉系高校ルート|高い合格率を支える教育環境
介護福祉士国家試験 養成ルート別 合格率の推移
福祉系高等学校 vs 介護福祉士養成施設(第34回〜第38回)
福祉系高等学校(専攻科含む)
89.3%
5回平均(最高92.6% / 最低81.3%)
介護福祉士養成施設
67.6%
5回平均(最高75.6% / 最低58.8%)
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※福祉系高校ルートは安定して90%前後の高水準を維持。養成施設ルートは第35回をピークに低下傾向。
※合格率は年度により変動するため、最新情報は公式サイトでご確認ください。
養成ルートによる合格率には大きな差があります。福祉系高等学校(専攻科含む)は5回平均89.3%と高水準で安定し、第35回では92.6%を記録。
一方、介護福祉士養成施設は5回平均67.6%にとどまり、第35回75.6%をピークに低下傾向で、第38回は58.8%まで下落しました。
両ルートとも国家資格を目指せますが、合格実績では福祉系高校が20ポイント以上リードしている状況です。
参考:厚生労働省|第38回介護福祉士国家試験合格発表について 参考
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実務経験ルートで介護福祉士を目指す方にとって、避けて通れないのが「実務者研修」です。
働きながら取得できるのか、どのくらいの費用と期間がかかるのか、無資格からでもチャレンジできるのかなど、気になる疑問を完全ガイドとしてまとめた記事をご紹介します。
EPAルート|日本語と専門知識の「二重の壁」に挑む現状
EPA介護福祉士国家試験 合格率の推移
経済連携協定(EPA)候補者の合格率(第34回〜第38回)
全体 平均
43.2%
最高65.4% / 最低31.8%
初受験者 平均
58.8%
最高87.1% / 最低43.1%
再受験者 平均
27.2%
最高57.5% / 最低16.8%
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※EPA候補者の合格率は初受験者と再受験者で大きな差。第36回では初受験者87.1%を記録するも、再受験者は伸び悩む傾向。
※合格率は年度により変動するため、最新情報は公式サイトでご確認ください。
EPA介護福祉士の合格率は初受験者と再受験者で大きな差があります。
初受験者は5回平均58.8%で第36回には87.1%を記録した一方、再受験者は平均27.2%にとどまり、第35回を除き20%前後で推移。全体平均は43.2%です。
日本語の壁や働きながらの受験という負担が再受験で顕著に影響していると考えられ、初受験での合格を目指した学習支援体制の重要性が浮き彫りになっています。

経済連携協定に基づき来日した候補者が対象です。
参考:厚生労働省|第38回介護福祉士国家試験における経済連携協定(EPA)に基づく外国人介護福祉士候補者の試験結果
■資格取得後のキャリアプランも見据えた職場選びをサポート
介護福祉士の資格は、取得後にどの職場で経験を積むかでキャリアの広がりが大きく変わります。
「資格を活かして給与をアップさせたい」「実務者研修の支援がある職場で働きたい」など、希望に合わせて求人をご提案します。
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3.働きながら介護福祉士を目指すための学習戦略

仕事と勉強の両立は介護福祉士受験の最大の壁。
限られた時間で合格を勝ち取るための効率的な学習戦略を、過去問活用・科目配分・現場経験を活かしたキーワード理解という3つの実践的視点から紹介します。
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働きながら介護福祉士を目指す方の多くが気になるのが、資格取得後に年収はどれくらい上がるのかという点です。
施設別の給与比較や、給与アップを実現するための具体的な方法をデータで解説した記事なので、勉強のモチベーション維持にもぜひ役立ててください。
まずは過去問から始める
STUDY STRATEGY
まずは過去問から始める
テキストより過去問が先
出題傾向・頻出分野・弱点が一目で把握でき、学習の優先順位が明確になります。
最初は解けなくてOK
間違えた問題の解説を読み込み、テキストで知識を補完するサイクルが効率的です。
インプット×アウトプット
過去問演習+解説読み込みで、知識を効率よく定着させられます。
介護福祉士国家試験の勉強は、テキストを最初から読み込むより過去問から着手するのが効率的です。
出題傾向や頻出分野、自分の弱点が一目で把握でき、学習の優先順位が明確になります。最初は解けなくても問題ありません。
間違えた問題の解説を読み込み、関連する知識をテキストで補完していけば、効率的にインプットとアウトプットを両立できます。直近3〜5年分を最低3周は繰り返しましょう。
科目別に「得意」と「捨てない苦手」を見極める
STUDY STRATEGY
「得意」と「捨てない苦手」を見極める
苦手科目を完全に捨てる戦略は通用しません。
確実に得点を稼ぐ
正答率の高い科目で安定した点数を獲得し、合格ラインを支える土台にします。
最低ラインを死守
0点を避けることが最優先。基礎レベルの問題は確実に取れるよう対策します。
全11科目群すべてで得点が必要なため、苦手科目を完全に捨てる戦略は通用しません。
まず模試や過去問で各科目の正答率を計測し、得意科目で確実に得点を稼ぎつつ、苦手科目は最低ラインを死守する戦略を立てましょう。
特に「人間の尊厳と自立」「医療的ケア」など問題数が少ない科目は1問の重みが大きいため要注意。バランス重視の学習配分が、総合得点を底上げする鍵となります。
頻出キーワードを「現場の言葉」で覚える
STUDY STRATEGY
頻出キーワードを「現場の言葉」で覚える
記憶に残らず
応用問題に対応できない
定義+活用場面で
「使える知識」へ
💡 重要用語の置き換え例
専門用語の丸暗記は記憶に残りにくく、応用問題に対応できません。
「ICF」「ノーマライゼーション」「自立支援」などの重要用語は、現場での具体場面と結びつけて理解しましょう。
例えば「ICF」は利用者カンファレンスでの情報整理ツールとイメージすれば、定義だけでなく活用場面まで一体で記憶できます。
教科書的な知識を「使える知識」に変換することが、本番での得点力を大きく左右します。
4.介護福祉士を取得するメリット

介護福祉士は介護分野で唯一の国家資格です。
取得することで給与アップやキャリアの広がり、専門性の向上など多くのメリットが得られます。本記事では具体的な3つのメリットを詳しく解説します。
給与アップが期待できる
介護福祉士は国家資格の中でも比較的取得しやすいとされますが、その難易度に対するリターンは大きいといえます。
令和6年度データ
介護職の平均給与額
保有資格別の月額比較
保有資格あり
最も給与が高い資格
保有資格なし
💡 ポイント
介護福祉士と資格なしでは月額約59,000円の差。資格取得が収入アップの近道です。
出典:令和6年度介護従事者処遇状況等調査
資格なしの平均給与290,620円に対し、介護福祉士は350,050円。月額で約59,000円、年収換算では約70万円もの差が生まれます。
実務者研修や初任者研修と比べても2万円以上高く、介護職の中でも給与水準が高い資格のため、長期的に見れば十分に投資価値があるといえるでしょう。

介護福祉士は社会福祉士及び介護福祉士法に基づく「名称独占」の国家資格で、介護士とは法的に区別されます。
キャリアアップの幅が広がる
CAREER UP
キャリアアップの幅が広がる
介護福祉士で広がる役職とキャリアパス
就ける役職が増える
キャリアステップの流れ
STEP 1
介護職員
STEP 2
介護福祉士
STEP 3
リーダー職
STEP 4
ケアマネ
広がる業務範囲
👥
マネジメント業務
🏢
施設運営に関与
介護業界で長く活躍したい方にとって、介護福祉士はキャリアの選択肢を一気に広げる分岐点となる資格です。
介護福祉士を取得すると、現場のリーダーやサービス提供責任者、ユニットリーダーなどの役職に就くチャンスが大きく広がります。
施設運営に関わるポジションへの登用も増え、マネジメント業務にも携われるようになります。
さらに実務経験を積めば、ケアマネジャーへのステップアップも可能。介護業界で長く活躍したい方にとって、介護福祉士はキャリアの選択肢を一気に広げる重要な分岐点となる資格です。
専門性が高まり信頼される
EXPERTISE & TRUST
専門性が高まり信頼される
介護分野で唯一の国家資格
🏅
介護分野で唯一の国家資格
専門職としての確かな証明
信頼度が格段にアップ
👴
利用者
👨👩👧
ご家族
👨⚕️
医療職
他職種からの信頼度が高まる
体系的に学べる専門スキル
向上する現場力
🧠
判断力
💪
対応力
専門職としての自覚と誇りを持って働けるようになり、自信を持って利用者と向き合えるのも大きな魅力です。
介護福祉士は介護分野で唯一の国家資格であり、利用者やご家族、医療職など他職種からの信頼度が格段に高まります。
身体介護や生活支援はもちろん、認知症ケアや看取りケアといった高度な知識・技術を体系的に学べるため、現場での判断力や対応力も向上。
専門職としての自覚と誇りを持って働けるようになり、自身の介護スキルに自信を持って利用者と向き合えるのも大きな魅力です。
5.介護福祉士の難易度はルートと対策で大きく変わる
介護福祉士の難易度は、合格率70%台と一見取得しやすい資格に見えますが、第38回からパート別合格制度が導入され「難化」の兆しも見えています。
さらに養成ルートによって合格率に20ポイント以上の差があり、自分の立ち位置を把握することが重要です。
働きながら目指す方は、過去問からの逆算学習と現場経験を活かしたキーワード理解、科目バランス戦略が合格の鍵。試験対策を万全にし、着実なキャリアアップを目指しましょう。
■介護福祉士を活かせる職場探しはプロにお任せください
介護福祉士の資格取得を目指す方も、すでに取得済みでキャリアアップを考えている方も、自分に合った職場選びは合格後の働きやすさを大きく左右します。
資格手当や処遇改善加算の充実度、研修制度の有無など、求人票だけでは分からない情報もプロのアドバイザーが丁寧にお伝えします。
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