「40代で介護職に就いたら、現実的に生活していけるのか」「未経験からのスタートでも年齢相応の給料はもらえるのか」——介護業界への転職や、現職でのキャリアを見据える40代の方にとって、年収は最も気になるテーマの一つです。
本記事では、40代介護職のリアルな給与水準と手取り額、給与の内訳、そして年収を上げるためのポイントまで、データに基づいてわかりやすく解説します。
- 40代介護職の平均年収・手取り額の目安
- 基本給・資格手当・夜勤手当など給与の内訳
- 40代から年収を上げるための具体的な方法
1. 介護職40代の平均年収はどのくらい?

40代介護職の平均年収はいくらなのでしょうか。
男女別の額面年収だけでなく、税金等を引かれた手取り額の目安や、全職種平均との比較まで、データをもとにわかりやすく解説します。
介護職の40代男女別の平均給与

40代介護職の平均給与(月給・常勤)
男性:月収 約37.7万円(年収換算:約452万円)
女性:月収 約33.6万円(年収換算:約404万円)
管理職の人数自体は女性が男性を上回りますが、部長職以上の上位役職や夜勤対応では男性の比率が高く、勤続年数の男女差も施設系・ケアマネ等の職種で傾向が異なります。

背景は単純な男女差ではなく、役職の上下構造や働き方の違いが複合的に影響していると考えられます。
手取り額の目安

介護職40代の年収は額面で401万〜453万円程度ですが、税金や社会保険料を差し引いた手取りはその75〜80%にあたる303万〜362万円ほどにとどまります。
【男女別】介護職の手取り額の目安
男性:約339〜362万円(全職種:約440〜469万円(介護職が約134万円低い)
女性:約303~323万円(全職種:約250〜466万円(介護職が約71万円高い)
全職種平均の手取りと比較すると、男性は介護職が全職種より約134万円低いのに対し、女性は逆に介護職の方が全職種平均より約71万円高い結果となっており、性別で傾向が異なります。なお、全職種の幅は個人の勤務形態や年齢構成によって大きく異なるため、この数値はあくまでも目安として参照してください。
この差を理解したうえで、資格取得や施設選びを通じてどれだけ給与アップを図れるかが、年収アップへの近道になります。
参考:厚生労働省|令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果/国税庁|令和6年分 民間給与実態統計調査
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40代の年収・手取りの実態を理解したら、次に気になるのは「そもそも介護職という仕事全体の給料はどう決まるのか」という視点です。職種別・地域別の給与データや、資格取得による収入アップの方法を網羅的にまとめた記事もあわせてご覧ください。
2. 介護職給与の内訳(各種手当)

「基本給」だけを見て年収を判断すると、実態とズレが生じます。介護職の給与は、以下のような複数の手当で構成されているケースが多いです。
介護職 資格手当・夜勤手当の目安
資格手当(保有資格に応じて月給に加算される手当)
| 資格区分 | 金額(目安) |
| 初任者研修 | ¥3,381 |
| 実務者研修 | ¥5,704 |
| 介護福祉士 | ¥10,036 |
| 介護支援専門員(ケアマネ) | ¥19,442 |
夜勤手当(勤務形態に応じて月給に加算される手当)
| 項目 | 金額(目安) | 備考 |
| 夜勤手当(2交替) | ¥5,973 | サービス形態により異なる |
介護職の資格手当は、資格のレベルが上がるほど段階的に高くなる仕組みになっています。特に介護福祉士からケアマネジャーへステップアップすると手当は約2倍に増える点が大きいです。
さらに夜勤手当(2交替:16〜17時間程度の夜間勤務形態)は5,973円程度加算され、資格取得と夜勤対応の両方が収入アップの鍵となるといえるでしょう。
参考:厚生労働省|令和6年賃金事情等総合調査/日本医療労働組合連合会|2025年介護施設夜勤実態調査
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資格手当が段階的に上がっていく仕組みが分かったところで、「介護福祉士」という資格そのものについて詳しく知りたい方も多いはずです。仕事内容や年収の実態、資格取得までの道のりを図解で分かりやすく解説した記事をご紹介します。
■自分の資格・経験で受けられる手当を確認してみませんか
資格手当や夜勤手当は事業所によって設定が異なるため、同じ資格・経験でも実際の給与には差が出ます。
「自分の場合はどのくらいの手当がつくのか」を具体的に知りたい方は、専門のキャリアアドバイザーに相談してみるのがおすすめです。
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3. 40代未経験・無資格でも介護職に転職できる?

40代から介護業界に挑戦する場合、「年齢的に厳しいのでは」と不安に感じる方も少なくありません。しかし、介護業界には次のような特徴があります。
40代・未経験・無資格から始める介護職転職のリアル
40代から未経験で介護業界に挑戦しようと考えた際、「この年齢からスタートして本当に採用されるのだろうか」「特別な資格もないのに大丈夫だろうか」と不安を感じる方は少なくありません。結論から申し上げますと、40代から未経験・無資格で介護職へ就職・転職することは十分に可能です。
介護業界は他産業と比較しても従事者の年齢層が高く、40代や50代になってから初めて介護の仕事を始める方も決して珍しくありません。
また、介護助手など資格を持っていなくてもスタートできる職種やポジションが存在するため、未経験からでも業界参入へのハードルが比較的低いという特徴があります。
初期の年収に関する注意点と現実的なキャリアステップ
ただし、無資格・未経験の状態でスタートする場合は、勤続年数や保有資格がない状態からの評価となるため、転職初期の年収は経験者や有資格者よりも低めになりやすいという点には留意が必要です。
そのため、まずは就業と並行して「初任者研修」などの基礎資格を取得し、現場での実務経験を積みながら段階的に給与や手当を引き上げていくのが、最も確実で現実的なキャリアアップのステップとなります。
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未経験からのスタートでも不安は少なくないものです。実際に介護業界で長く働けるのか、離職率の実態と「失敗しない職場の見極め方」を統計データとともに解説した記事もぜひ参考にしてください。
4. 40代から介護職で年収を上げるための方法
40代からでも介護職として年収を上げる方法は十分にあります。
上位資格の取得や夜勤回数の調整、給与水準の高い施設への転職、そして管理職へのキャリアアップなど、収入増に直結する4つのアプローチをご紹介します。
資格を取得する

介護職員の平均給与(月給)は、保有する資格のステップアップに応じて段階的に高くなる傾向があります。常勤・月給者の平均値で見ると、保有資格なしの290,620円に対し、初任者研修取得者は324,830円、実務者研修取得者は327,260円、介護福祉士は350,050円、そして介護支援専門員(ケアマネジャー)は388,080円となっています。
初任者研修と実務者研修の差額は比較的小さいものの、介護福祉士やケアマネジャーといった上位資格へ進むと給与差は大きく開き、無資格の状態と比較するとケアマネジャー取得時の月収差は約97,460円にも達します。
このことから、資格取得は介護業界における給与アップのための最も大きな要素の一つといえます。
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資格取得が年収アップの近道であることは間違いありませんが、「具体的にどんな資格があるのか」「どうすれば取得できるのか」を知っておくことも大切です。助成金制度も含めて資格一覧をまとめた記事をチェックしてみてください。
夜勤の回数を増やす
夜勤手当は月収に直結しやすい項目です。体力面とのバランスを見ながら、夜勤を含むシフトを選択することで、月数万円単位の収入増が見込めます。

夜勤手当は月収に直結しやすい項目です。自身の体力面とのバランスを見ながら、夜勤を含むシフトを積極的に選択することで、月数万円単位の収入増が見込めます。
2交替夜勤・正規職員における全体の平均手当額は5,973円ですが、夜勤手当の額は勤務する業態によって差が生じます。具体的には、老健が6,998円、看護小規模多機能型が6,700円、介護医療院が6,333円と高めであるのに対し、GH(グループホーム)は5,564円、特養は5,300円、単独型短期入所は4,925円、小規模多機能型は4,910円となっています。
このような金額の違いには、医療対応の必要度をはじめ、1人夜勤かどうかといった人員配置、利用者の介護度や業務量、施設の収益構造などが複合的に影響していると考えられます。
参考:日本医療労働組合連合会|2025年介護施設夜勤実態調査
待遇の良い施設・形態に転職する(施設形態別 給与水準と働き方の特徴)
同じ介護職であっても、勤務する施設形態やサービス種類によって給与水準や働き方の特徴は大きく異なります。
最も給与水準が高いのは特別養護老人ホーム(特養)で、男性約39.8万円、女性約37.1万円となっており、これは夜勤の多さなどが影響しています。
次いで介護老人保健施設(老健)や有料老人ホーム(特定施設)も高水準を維持しています。一方で、日勤中心で働きやすい通所介護事業所(デイサービス)は男性約33.8万円、女性約28.8万円と最も控えめな傾向にあります。
| サービス種類・施設形態 | 男性平均月給 | 女性平均月給 | 働き方・給与の傾向と特徴 |
| 介護老人福祉施設(特養) | ¥398,020 | ¥370,520 | 夜勤が多く、給与水準は比較的高め |
| 介護老人保健施設(老健) | ¥387,040 | ¥361,600 | 医療ケアの要素も含み、全体的に高水準 |
| 特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム等) | ¥386,030 | ¥359,270 | 教育体制が充実しており、未経験者も始めやすい |
| 訪問介護事業所 | ¥379,920 | ¥344,370 | 移動を含む働き方で、案件数により収入が変動 |
| 通所リハビリテーション(デイケア) | ¥365,010 | ¥313,060 | リハビリ中心で一定の給与水準を確保 |
| 介護医療院 | ¥364,160 | ¥333,010 | 医療対応度が大きく関わる施設形態 |
| 小規模多機能型居宅介護 | ¥338,500 | ¥301,290 | 施設や事業所の規模感に応じた給与水準 |
| 通所介護(デイサービス) | ¥338,460 | ¥288,150 | 日勤中心で働きやすい反面、給与は控えめになりやすい |
| 認知症対応型共同生活介護(グループホーム) | ¥331,620 | ¥312,900 | 少人数制のアットホームな環境で勤務 |

ライフスタイル(体力・家庭の事情など)と給与のバランスを見ながら、自分に合った施設形態を選ぶことが重要です。
管理職・キャリアアップを目指す
40代の介護職が年収を上げるには、これまでの現場経験を活かし、管理職や専門職へのキャリアアップを目指すのが最も確実な方法です。
| 管理職 | 378,110円 |
| 管理職でない | 327,720円 |
厚生労働省の調査によると、管理職の平均月給は約37.8万円、管理職でない場合は約32.7万円となっており、両者には月額で約5万円の差があります。
主任、サービス提供責任者、施設長といった管理職ポジションに進むことで、基本給そのもののベースアップが期待できます。
長く同じ施設で勤続することも、給与テーブル上の評価につながりやすい要素です。
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管理職を目指す場合、介護福祉士の先にある「ケアマネジャー」というキャリアパスも視野に入ってきます。仕事内容や資格取得の条件、給与水準まで網羅した記事もあわせてご確認ください。
5. 介護職の40代が年収をアップさせるためのポイント
40代の介護職が年収を上げるには、現在の働き方と将来のキャリアを見直すことが重要です。
特養など給与水準の高い施設への転職や、介護福祉士・ケアマネジャーといった上位資格の取得、そして施設長やリーダーなどの管理職を目指すことが大幅な年収アップの鍵となります。
なお、同調査データをもとにした試算では、資格取得による月収アップ幅(無資格からケアマネジャーへの移行で最大約9.7万円)は、管理職昇進による差(約5万円)を大きく上回ります。40代のうちに上位資格の取得を優先することが、収入面での近道といえます。
これまで培ってきた現場での豊富な経験を強みにマネジメント力を磨き、自分に合ったアプローチを検討し、長期的な視点でキャリアの構築と収入の安定を図ることが重要です。
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資格取得や施設選び、管理職へのキャリアアップなど、年収を上げる方法は複数あります。どのルートが自分に合っているか迷う場合は、求人情報を実際に見ながら検討するのが近道です。40代向けの求人や資格取得サポートも含めて、まずは情報収集から始めてみましょう。
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