介護職のキャリアアップや給与アップを目指すなら、まず資格の全体像を把握することが大切です。
この記事では、介護職の資格一覧をジャンル別に整理し、取得方法や助成金制度、給料を確実に上げるポイントまでまとめて解説します。
未経験の方からキャリアアップを狙う方まで、ぜひ参考にしてください。
- 介護職の資格一覧をジャンル別(介護系・相談支援系・リハビリ系など)にご紹介
- 教育訓練給付金・修学資金貸付など、資格取得に使える助成金制度
- 管理職・処遇改善加算など、給料を上げる具体的な戦略
1.介護の資格一覧をジャンル別にご紹介

介護系・相談支援系・リハビリ系など、ジャンルごとに主要な資格を整理しました。
未経験から専門家へのステップや、各資格の役割・取得メリットを確認しましょう。
| 認知症介護基礎研修 | 認知症への理解を深める研修 |
| 介護職員初任者研修 | 身体介護・生活援助の基礎を習得 |
| 実務者研修 | 介護福祉士国家試験の受験に必須 |
| 介護福祉士 | 身体介助・生活援助が主な仕事 |
| 介護支援専門員(ケアマネジャー) | ケアプランの作成・調整を担う |
| 主任介護支援専門員 | ケアマネジャーの上位資格 |
| サービス提供責任者 | 訪問介護事業所でアセスメント・計画作成・ヘルパー指導を担う中核的役割 |
| 福祉レクリエーション・ワーカー | 高齢者・障害者施設でレクリエーション活動の企画・実施・評価 |
| 健康運動指導士 | 個人の健康状態に応じた運動プログラムを作成・指導 |
| 福祉用具専門相談員 | 用具の選定・提案を担う |
| 福祉住環境コーディネーター | 高齢者・障害者の住環境整備を提案 |
| 福祉用具プランナー | 福祉用具の選定・提案・モニタリングを担う |
| 終末期ケア専門士 | 看取り・緩和ケアに特化 |
介護系
介護系は介護職員として直接ケアを行うための資格群で、初任者研修 → 実務者研修 → 介護福祉士という段階的なキャリアパスが特徴です。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護の入門資格です。
旧ホームヘルパー2級に相当し、130時間の研修(通学・通信併用可)と修了試験を経て取得できます。
身体介護・生活援助の基礎知識や技術を習得でき、訪問介護も可能になります。
▼一緒に読みたい記事
介護職員初任者研修は、介護の仕事を始める第一歩となる入門資格です。
130時間のカリキュラムで身体介護・生活援助の基礎を学べますが、「実際にどんな仕事に活かせるのか」「取得後の給料はどう変わるのか」が気になる方も多いでしょう。
次の記事では、初任者研修を活かせる具体的な仕事内容とキャリアパスを詳しく解説しています。
実務者研修
実務者研修は、介護福祉士国家試験の受験に必須の研修です。
450時間のカリキュラムで、医療的ケア(喀痰吸引・経管栄養)も学びます。
無資格・未経験でも受講でき、修了することで介護福祉士試験の受験資格が得られるほか、サービス提供責任者への就任も可能になります。

サービス提供責任者とは、利用者のアセスメントや訪問介護計画の作成、ヘルパーへの指示・指導、他職種との連携調整などを担います。
▼一緒に読みたい記事
実務者研修は介護福祉士国家試験の受験に必須ですが、「働きながら取得できるのか」「費用はどのくらいかかるのか」と不安に思う方も多いはずです。
次の記事では、仕事と両立しながら実務者研修を修了するための具体的な方法や期間・費用・助成金制度について詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてください。
介護福祉士
介護福祉士は、高齢者や障害者の日常生活を支える専門職です。
食事・入浴・排泄などの身体介助や、掃除・洗濯などの生活援助が主な仕事です。
また、利用者の状態観察や家族への助言、他職種との連携も担います。施設・在宅など幅広い現場で活躍できます。
■介護福祉士を目指しながら、自分に合う職場を探したい方へ
カラフルエージェント介護は、介護業界に特化した転職エージェントで、介護福祉士・ケアマネジャー・看護師等の求職者と企業をマッチングします。
未経験からベテランまで希望にマッチした求人をご提案します!
▼カラフルエージェント介護へのお問い合わせはこちら
認知症介護基礎研修
認知症介護基礎研修は、介護現場で働くすべての職員が認知症への理解を深めるための研修です。
認知症の人の心理や行動の背景を学び、尊厳を守ったケアの実践を目指します。
介護福祉士・実務者研修修了者・介護職員初任者研修修了者など有資格者は受講免除となります。

2024年度からは医療・福祉資格を持たない介護職員に対して受講が義務化されています。
参考:社会福祉法人東北福祉会 認知症介護研究・研修 仙台センター|認知症介護基礎研修とは
相談支援・ケアマネジメント系
相談支援・ケアマネジメント系はケアプランの作成や生活相談を担う資格で、ケアマネジャー(介護支援専門員)や国家資格の社会福祉士・精神保健福祉士が含まれます。
介護支援専門員(ケアマネジャー)
介護支援専門員(ケアマネジャー)は、要介護者や家族の相談に応じ、適切な介護サービスを結びつける専門職です。
ケアプランの作成・調整を担い、医療・福祉・行政など多職種と連携しながら、利用者が自立した生活を送れるよう支援します。
居宅介護支援事業所や介護保険施設などで活躍します。
主任介護支援専門員
主任介護支援専門員は、ケアマネジャーの上位資格として、地域包括支援センターへの配置が義務付けられています。
他のケアマネジャーへの指導・助言や研修を担うほか、地域ケア会議を通じて多職種連携の要となる存在です。
取得にはケアマネとしての実務経験5年以上などの要件が必要で、5年ごとの更新研修も求められます。
サービス提供責任者
サービス提供責任者は、訪問介護事業所において利用者のアセスメントや訪問介護計画の作成を行い、ヘルパーへの指示・指導・シフト管理など業務全体を取りまとめる職種です。
サービス提供責任者|なれる要件
- 介護福祉士
- 実務者研修修了者
- 旧介護職員基礎研修修了者(旧制度)
- 旧1級課程修了者(旧制度)
- 【条件付き】介護職員初任者研修修了者+介護等の業務に3年以上従事
介護福祉士や実務者研修修了者+3年以上の実務経験などが要件とされ、現場と管理をつなぐ中核的な役割を担っています。
参考:厚生労働省|訪問介護における サービス提供責任者について
リハビリ・生活支援系
リハビリ・生活支援系は機能訓練や福祉用具・住環境整備に特化した資格で、介護と医療の橋渡し的な役割を担います。
福祉レクリエーション・ワーカー
福祉レクリエーション・ワーカーは、日本レクリエーション協会が認定する民間資格です。
高齢者・障害者施設においてレクリエーション活動を企画・実施・評価する専門職で、利用者の社会参加や生きがい・楽しみを支援します。
健康運動指導士
健康運動指導士は、公益財団法人健康・体力づくり事業財団が認定する民間資格です。
個人の健康状態や体力に応じた安全で効果的な運動プログラムを作成・指導する専門職で、医療機関・フィットネス施設・介護予防の場など幅広く活躍します。
近年は介護予防やフレイル予防の需要が高まり、介護施設や地域の介護予防教室でも活躍が広がっています。
福祉用具専門相談員
福祉用具専門相談員は、介護保険の指定を受けた福祉用具貸与・販売事業所に2名以上の配置が義務付けられた専門職です。
利用者の身体状況や生活環境に合わせた福祉用具の選定・提案を行い、使用計画書の作成やモニタリングも担います。

福祉用具に関する知識を有している国家資格保持者(保健師、看護師、准看護師、理学療法士、作業療法士、社会福祉士、介護福祉士、義肢装具士)は、資格保有者とみなされます。
参考:一般社団法人全国福祉用具専門相談員協会|福祉用具専門相談員とは
福祉住環境コーディネーター
福祉住環境コーディネーターは、高齢者や障害者が安心して暮らせる住環境を提案する民間資格(東京商工会議所主催)です。
住宅改修の提案や福祉用具の選定など、医療・福祉・建築の知識を横断的に活用します。

介護職・建築士・ケアマネジャーなど幅広い職種が取得しており、1〜3級の等級があります。

専門特化系
専門特化系は喀痰吸引(医療的ケア)や終末期ケアなど、特定の専門的な知識・技術に特化した資格です。
終末期ケア専門士
終末期ケア専門士は、一般社団法人日本終末期ケア協会が認定する民間資格です。
看取り・緩和ケアの基礎知識から、本人・家族への心理的支援など体系的に学びます。

eラーニングで受講でき、介護支援専門員や介護福祉士など該当の資格を取得+実務経験2年以上が要件です。
施設での看取り対応力を高め、利用者が尊厳ある最期を迎えられるよう支援します。
参考:一般社団法人日本終末期ケア協会|終末期ケア専門士認定試験
福祉用具プランナー
福祉用具プランナーは、高齢者や障がい者が自立した生活を送れるよう、最適な福祉用具を選定・提案する専門職で、公益財団法人テクノエイド協会が認定している民間資格です。
適切な使用計画を作成、利用の支援や適用状況をモニター・評価し、車いすや歩行補助具などを適切に選び、安全な使用をサポートします。
2.介護の資格を取得するための助成金制度

資格取得には費用がかかりますが、国の助成制度を活用すれば負担を大きく減らせます。
教育訓練給付金や修学資金貸付など、使える制度を事前に把握しておきましょう。
▼一緒に読みたい記事
介護福祉士の資格取得を目指す場合、費用面での不安を解消することが第一歩です。
修学資金貸付制度など国の支援制度を上手に活用することで、経済的な負担を最小限に抑えながら資格取得を目指せます。
次の記事では、介護福祉士になるための具体的なルートと合格への手順を詳しく解説しています。
教育訓練給付制度
教育訓練給付金は、働く方の能力開発・キャリア形成を支援するため、厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した際に受講費用の一部が支給される制度です。
雇用保険の加入期間などの条件を満たした在職中・離職後1年以内の方が対象で、訓練のレベルに応じて3種類の給付があります。
専門実践教育訓練
中長期的なキャリア形成を目指す教育訓練で、下記のような上限金額の手厚い支援制度です。
- 受講中は経費の50%(年間上限40万円)が6か月ごとに支給
- 資格取得後に雇用された場合は70%、さらに賃金が5%以上上昇すれば80%(年間上限64万円)まで給付率が上がる
※2024年9月までに開講した講座は最大で受講費用の70%(年間上限56万円)の支給
特定一般教育訓練
速やかな再就職と早期のキャリア形成を支援する教育訓練で、再就職を目指す方に適した制度です。
- 訓練修了後に経費の40%(上限20万円)が支給
- 資格取得後に雇用された場合はさらに50%(上限25万円)まで給付率の引き上げ
※2024年9月までに開講した講座は受講費用の40%(年間上限20万円)の支給
一般教育訓練
雇用の安定と就職促進に役立つ幅広い教育訓練が対象です。比較的気軽に利用できる制度で、様々な職業スキルの習得を支援します。
- 訓練修了後に経費の20%(上限10万円)が支給
訓練修了後に経費の20%(上限10万円)が支給されます。
比較的気軽に利用できる制度で、様々な職業スキルの習得を支援します。

ご自身が当てはまるか、管轄のハローワークにてご確認ください。
修学資金貸付制度
修学資金等貸付制度は、資格取得を目指す方に修学資金を無利子で貸し付ける制度です。
養成施設・福祉系高校・実務者研修の3つのルートに対応し、卒業後に介護業務へ一定年数従事することで返済が全額免除されます。
介護福祉士修学資金貸付事業
介護福祉士養成施設に在学中の方を対象に、月額5万円以内の修学資金を無利子で貸付する制度です。
入学準備金・就職準備金(各20万円以内)や国家試験受験対策費(4万円以内/年度)も対象です。
卒業後に介護業務へ5年間従事することで返済が全額免除されます。
福祉系高校修学資金貸付事業
福祉系高校に在学中の方を対象に、修学準備金3万円・介護実習費3万円以内(年度)・就職準備金20万円以内・国家試験受験対策費4万円以内(年度)を無利子で貸付する制度です。
卒業後に介護業務へ3年間従事することで返済が全額免除されます。
介護福祉士実務者研修受講資金貸付事業
実務者研修施設に在学中の方を対象に、研修受講にかかる費用として20万円以内を無利子で貸付する制度です。
研修修了後に介護福祉士として介護業務へ2年間従事することで、借りた資金の返済が全額免除されます。
参考:厚生労働省|介護福祉士・社会福祉士を目指す方々へ(修学資金貸付制度のご案内)
再就職準備金・就職支援金
再就職準備金・就職支援金は、介護分野への復職・就職を支援する貸付制度です。
再就職準備金は資格や実務経験のある方に最大40万円、就職支援金は未経験・無資格から所定研修を修了した方に最大20万円を無利子で貸し付けます。
いずれも2年間の介護業務従事で返済が全額免除されます。
再就職準備金貸付事業
介護福祉士・実務者研修修了者などの資格を持ち、介護保険サービス事業所で1年以上の勤務経験がある方が対象です。
再就職の際に40万円以内を無利子で貸付。都道府県福祉人材センターへの届出が必要で、再就職後2年間勤務することで返済が全額免除されます。
介護分野就職支援金貸付事業
介護未経験・無資格・無職の方が初任者研修などの所定の研修を修了し、介護保険サービス事業所に就職した場合に20万円以内を無利子で貸付する制度です。
就職支援金利用計画書の提出が必要で、就職後2年間勤務することで返済が全額免除されます。
参考:厚生労働省|介護職として再就職をお考えの方、初めて働くことをお考えの方へ(再就職準備金、就職支援金のご案内)
▼一緒に読みたい記事
助成金制度を活用して介護職への転職を検討している方は、転職後の職場選びも重要なポイントです。
離職率や職場環境など、失敗しない職場の見極め方を事前に把握しておくことで、長く安心して働ける職場に出会いやすくなります。
次の記事では、介護業界の離職率の実態と職場選びのポイントを詳しく解説しています。
■助成金を活用しながら、資格取得後の職場をプロと一緒に探しませんか?
カラフルエージェント介護は、介護業界に特化した転職エージェントで、介護福祉士・ケアマネジャー・看護師等の求職者と企業をマッチングします。
未経験からベテランまで希望にマッチした求人をご提案します!
▼カラフルエージェント介護へのお問い合わせはこちら
3.介護職の給料を確実に上げるポイント

資格取得・管理職・夜勤・処遇改善加算の活用など、収入アップにつながる戦略は複数あります。自分のライフスタイルに合った方法を組み合わせて実践しましょう。
資格を取得してスキルアップする
介護福祉士や実務者研修などの資格を取得することで、資格手当が加算され給料アップに直結します。
特に介護福祉士は数千円 〜 1.5万円程度、介護支援専門員は1万円 〜 2万円程度の手当が支給されます。
| 初任者研修 | 数千円〜1万円未満 ※手当なしが約半数 |
| 実務者研修 | 数千円〜1万円未満 ※手当なしが約半数 |
| 介護福祉士 | 数千円〜1.5万円程度 |
| 介護支援専門員 | 1万円〜2万円程度 |
キャリアアップを目指すなら、まず資格取得を最優先に計画しましょう。
参考:レバウェル株式会社|レバウェル介護|【介護職の資格手当一覧表】相場はいくら?給料アップに繋げる方法を解説!
役職・管理職を目指す
主任やサービス提供責任者、施設長などの管理職・役職に就くことで、役職手当が加わり給与が上昇します。
| 介護老人福祉施設 | 436,850円 |
| 介護老人保健施設 | 420,010円 |
| 特定施設入居者生活介護事業所 | 404,740円 |
| 介護医療院 | 383,490円 |
| 通所リハビリテーション事業所 | 379,200円 |
| 小規模多機能型居宅介護事業所 | 371,280円 |
| 訪問介護事業所(サービス提供責任者) | 367,190円 |
| 認知症対応型共同生活介護事業所 | 363,620円 |
| 通所介護事業所 | 361,080円 |
管理職の全体平均は月378,110円で、介護老人福祉施設では436,850円と、一般職より大幅に高くなります。
リーダーや主任などの役職を一歩ずつ経験し、施設長・管理職を目指すことが、介護職で着実に年収を引き上げる最も確実なルートです。
▼一緒に読みたい記事
管理職や役職を目指すうえで、ケアマネジャーへのキャリアアップは収入を大きく引き上げる有力な選択肢です。
平均年収や施設別の給与データ、収入アップの具体的な方法を事前に把握しておくことで、より現実的なキャリア計画が立てられます。
次の記事では、ケアマネジャーの年収事情を詳しく解説しています。
処遇改善加算を積極的に活用する
処遇改善加算とは、介護職員の処遇改善を目的に国が設けた制度で、給与面では事業所を通じて上乗せ支給される場合があります。
就職・転職の際は加算取得状況を確認し、積極的に活用している職場を選ぶことが重要です。
自分の給与明細で加算の反映状況を確認する習慣も持ちましょう。
■処遇改善加算の高い職場への転職は、プロのサポートで効率よく
カラフルエージェント介護は、介護業界に特化した転職エージェントで、介護福祉士・ケアマネジャー・看護師等の求職者と企業をマッチングします。
未経験からベテランまで希望にマッチした求人をご提案します!
▼カラフルエージェント介護へのお問い合わせはこちら
4.介護職の資格一覧で描くキャリアアップへの道
介護職の給料アップには、資格取得・管理職への挑戦・夜勤シフトの活用・処遇改善加算の確認など、複数の戦略を組み合わせることが重要です。
介護職の資格一覧を参考に、まずは初任者研修から介護福祉士へと段階的にスキルを積み上げましょう。
教育訓練給付金などの助成制度も上手に活用することで、費用負担を抑えながらキャリアを広げられます。








