介護福祉士は介護業界で唯一の国家資格です。専門職として信頼されるだけでなく、給与アップやキャリアの選択肢が広がるなど多くのメリットがあります。
この記事では、最新データや法律に基づき、仕事内容や給料の実態、働きながら資格を取るルートについてわかりやすく解説します。
- 介護福祉士の定義と、実務者研修や初任者研修との違い
- 資格取得による年収アップ額と、処遇改善加算の仕組み
- 働きながら国家資格を取得する「実務経験ルート」の手順
1.介護福祉士(Certified Care Worker)とは?

介護福祉士は「社会福祉士及び介護福祉士法」に基づき、名称独占資格として定められた国家資格です。
専門的な知識と技術を持ち、身体や精神に障害がある方の日常生活を支えるとともに、介護者への指導も行います。
一度取得すれば更新の必要はなく、生涯使える資格として全国で通用するのが特徴です。
介護業界唯一の国家資格としての役割
介護の資格には初任者研修や実務者研修などがありますが、介護福祉士はその上位に位置づけられます。

現場のリーダーとしてチームをまとめたり、新人の教育担当を任されたりする場面が増えるでしょう。
また、必要な研修を受ければ、医師の指示のもとでたんの吸引(喀痰吸引)や経管栄養といった医療的ケアを行うことも認められています。
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介護福祉士が介護業界唯一の国家資格だと分かると、似たような専門職である「看護師」との違いも気になるのではないでしょうか。
目的や資格取得のルート、給与水準の違いまで仕事内容を軸に徹底比較した記事がありますので、医療的ケアの範囲について理解を深めたい方はぜひ参考にしてください。
2.介護福祉士の仕事内容と現場での役割

介護福祉士の仕事は、単なる身の回りのお世話だけではありません。国家資格者として、より専門的なケアや現場のマネジメントが求められます。
具体的には、大きく分けて以下の3つの役割があります。
3大業務:身体介護・生活援助・相談助言

基本となるのは、利用者の生活を支える直接的なケアです。
3大業務
- 身体介護
食事、入浴、排泄の介助や、着替え、移動のサポートなど、利用者の体に直接触れて行うケアです。 - 生活援助
調理、洗濯、掃除、買い物など、日常生活に必要な家事のサポートを行います。 - 相談・助言
利用者本人やその家族からの相談に応じ、福祉用具の選び方や自宅での介護方法について専門的なアドバイスを行います。
チームマネジメントと他職種連携

介護福祉士には、現場のリーダーとしての役割も期待されます。
サービス提供責任者(サ責)やユニットリーダーとして、訪問介護計画書の作成に関わったり、ヘルパーへの指導を行ったりします。
また、看護師やケアマネジャーと連携し、チーム全体で利用者を支えるためのハブ(つなぎ役)としても機能します。
【法改正】拡大する医療的ケアの領域
法改正により、所定の研修(喀痰吸引等研修)を修了した介護福祉士は、医師の指示や看護師との連携のもとで「医療的ケア」を行えるようになりました。
具体的には、たんの吸引や、経管栄養(胃ろう、腸ろう)、が可能です。

これにより、医療ニーズの高い利用者への対応が可能となり、専門職としての価値が高まっています。
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医療的ケアの領域まで担えるようになった介護福祉士は、施設によって活躍の場や評価のされ方が大きく異なります。
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3.介護福祉士を取得する3つのメリット

国家資格である介護福祉士を持つことは、専門職として働くうえで強みになります。
無資格や他の資格に比べて給与などの待遇が良くなるほか、将来的なキャリアの可能性も広がるでしょう。
社会的信用も高まるため、長く安定して働きたい人にとって役立つ資格です。
平均年収に約70万円の差が出る
厚生労働省のデータによると、介護福祉士の平均給与は月額約35万円です。
無資格者と比べると月額で約6万円、年収に換算すると約70万円の差が生じる可能性があります。

これは基本給が上がるだけでなく、国家資格に対する手当がつくためです。
さらに、経験やスキルのある職員を対象とした国の「特定処遇改善加算」により、給与が重点的に配分される仕組みもあります。
ケアマネジャーや管理職への道が開ける
介護福祉士は、現場でのケア実践にとどまらず、キャリアアップの要件になることが多い資格です。
例えば、ケアプランを作成する「介護支援専門員(ケアマネジャー)」の試験を受けるには、介護福祉士などの国家資格に基づく5年以上の実務経験が必要となります。

また、サービス提供責任者や生活相談員、施設長といった役職に就く際も、この資格を持っていることが条件や推奨事項となるのが一般的です。
一生働ける安定した雇用環境
国家資格である介護福祉士は更新手続きが不要で、一度取れば一生有効です。
日本は高齢化が進んでおり、2040年度には約272万人の介護職員が必要になると予測されています。
資格があれば全国どこでも働けるため、結婚や出産、家族の転勤などで一時的に仕事を離れても、再就職先に困ることはありません。

安定して長く働き続けられる資格といえます。
参考|厚生労働省:第9期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数
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取得メリットとして年収差や安定性を紹介しましたが、「介護福祉士は本当に勝ち組と言えるのか」を、より踏み込んだデータで知りたい方もいるでしょう。
年収420万円という実力と、ケアマネジャーや管理職まで広がるキャリアパスを最新データとともに解説した記事がありますので、あわせてチェックしてみてください。
4.介護福祉士の給料・年収の実態

介護職の給料は、持っている資格や働く施設の種類によって変わります。最新のデータを見ると、介護福祉士の資格があるかどうかで年収に差が出ているのが現状です。
ここでは厚生労働省の統計をもとに、給料の内訳や施設ごとの違いについて具体的に見ていきます。
平均月収35万円の内訳と手当の仕組み
介護福祉士の平均給与は約35万円です。この金額には基本給のほか、資格手当や夜勤手当、そして国による「介護職員処遇改善加算」などが含まれています。

特にリーダー級の職員には、他産業と同じくらいの賃金を目指して特定処遇改善加算が配分される仕組みです。
これにより、経験を積んだ介護福祉士の給与は底上げされており、賞与を含めた年収が400万円を超えることもあります。
■資格を活かした好待遇の求人、見逃していませんか
介護福祉士の資格手当や処遇改善加算の仕組みは職場によって差があり、同じ資格を持っていても待遇が大きく変わることがあります。
今より条件の良い職場が見つかる可能性もあるため、一度プロの視点で求人を確認してみることをおすすめします。
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施設の種類による給料の違い
働く施設の種類によっても給料には差があります。厚生労働省の調査によると、主な施設形態別の平均月収は以下の通りです。
平均月収
- 特別養護老人ホーム(特養):約36万円
- 介護老人保健施設(老健):約35万円
- 訪問介護事業所:約34万円
- 通所介護事業所(デイサービス):約29万円
特養や老健などの入所型施設は、夜勤手当や要介護度の高さに応じた加算がつくため、給与が高くなる傾向にあります。
一方、デイサービスなどの通所型施設は夜勤がないため金額は比較的控えめですが、日勤のみで生活リズムを整えやすいのが特徴です。

単に金額だけで選ぶのではなく、自身の生活スタイルと収入のバランスを考慮し、自分に合った職場を選択することが推奨されます。
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施設の種類によって平均月収に差があることが分かりましたが、手取り額や賞与を含めた年収の実態についてさらに詳しく知りたい方も多いはずです。
施設別の給与比較や、処遇改善加算を活かした収入アップの方法までデータで解説している記事がありますので、収入面の全体像を把握する参考にしてください。
5.介護福祉士になるには?4つの取得ルート解説

介護福祉士の試験を受けるためのルートは、大きく分けて4つあり、実務経験ルート、養成施設ルート、福祉系高校ルート、EPAルートの4つです。
現在働いている人や未経験から目指す人の約9割は、働きながら資格を取れる「実務経験ルート」を選んでいます。
【ルート1】働きながら目指す「実務経験ルート」
最も一般的な方法で、実務経験を積みながら受験資格を得るルートです。
従業期間3年(1095日)以上かつ従事日数540日以上の実務経験に加え、「介護福祉士実務者研修」を修了することで国家試験を受けられます。

実務経験は複数の事業所での勤務を合算でき、パートやアルバイトの期間も含まれます。
試験年度の3月31日までに3年の要件を満たす見込みがあれば受験可能です。
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実務経験ルートの「従業期間3年・従事日数540日」という条件について、自分の場合は具体的にいつ受験資格を満たすのか、正確に計算できているでしょうか。
実務経験3年の数え方や複数事業所での合算方法、最新の制度改正まで詳しく解説した記事がありますので、受験スケジュールを立てる際の参考にしてください。
【ルート2〜4】養成施設・高校・EPAルート

実務経験ルート以外の3つの方法は以下の通りです。
養成施設・高校・EPAルート
- 養成施設ルート
専門学校や短期大学などの養成施設で必要な科目を履修し、卒業するルートです。 - 福祉系高校ルート
福祉系の高校で所定のカリキュラムを修了し、国家試験を受けるルートです。 - EPAルート
経済連携協定(EPA)に基づき、インドネシア、フィリピン、ベトナムからの候補者が働きながら資格取得を目指すルートです。
参考|公益財団法人 社会福祉振興・試験センター:受験資格(実務経験ルート)
6.国家試験の難易度と合格率【80%超えの背景】

最近の介護福祉士国家試験の合格率は70%から80%台で推移しています。
数字だけ見ると高く感じられますが、これは試験が簡単なわけではなく、多くの受験者が実務経験や研修を通してしっかり準備しているからです。
試験の仕組みや合否を分けるポイントを解説します。
高い合格率の理由と試験の仕組み
第35回試験の合格率は84.3%でした。試験は筆記のみで、人間の尊厳や介護の基本、医療的ケアなど11の分野から出題されます。
合格するには、総得点の約60%以上を取り、かつ「すべての科目群で点数を取る」ことが条件です。
合計点が高くても、1科目でも0点があると不合格になります。

苦手科目を作らず、まんべんなく勉強することが大切です。
参考|公益財団法人 社会福祉振興・試験センター:過去の試験結果
働きながら合格するための勉強法
不合格になる人は毎年1万人以上いますが、その主な原因は仕事と勉強の両立が難しいことです。
通勤時間などの隙間時間を使って過去問を繰り返し解き、出題傾向を把握することが合格への近道です。

出題傾向をつかみ、よく出る分野を重点的に覚えるのが効率的です。
また、日々の仕事の中で「これは試験に出た内容だ」と意識して実践することも理解を深めるのに役立ちます。
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試験の合格率や勉強法について理解できたところで、4つの取得ルートそれぞれの具体的な要件や、合格までの手順をもう一度体系的に整理しておきたいという方もいるでしょう。
実務経験ルートの詳細な要件や試験の合格率78.3%といったデータもあわせて紹介している記事がありますので、受験準備の総まとめとしてご活用ください。
7.よくある質問(Q&A)

これから介護福祉士を目指す方から寄せられる、よくある質問に回答します。
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40代・50代からでも合格できますか?
-
はい、十分に可能です。
介護福祉士国家試験の受験者は幅広い年齢層にわたっており、40代、50代、あるいは60代で合格される方も珍しくありません。

実務経験ルートであれば、現場での経験が試験勉強の理解を助けてくれるため、年齢に関わらず合格を目指せます。
-
働きながらの勉強時間はどれくらい必要ですか?
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個人差はありますが、試験の3〜6ヶ月前から本格的に始める方が多いです。
働きながらの場合、まとまった時間を取るのは難しいため、通勤時間や休憩時間などの隙間時間を活用するのがポイントです。

1日30分でも毎日継続することで、着実に知識定着を図ることができます。
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実務者研修はどこで受けられますか?
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民間の資格スクールや専門学校、または勤務先の法人で受講できます。
スクールによって、土日コース、夜間コース、短期集中コースなど、様々な日程が用意されています。

また、ハローワークの教育訓練給付制度が使える講座もあるため、自分に合った教室を探してみることをお勧めします。
8.介護福祉士の取得はキャリアを広げる確実な手段
介護福祉士は、介護のプロフェッショナルとして認められるための第一歩であり、自身のキャリアを切り開く確実な手段です。
国家資格を取得することで、給与などの待遇が向上するだけでなく、現場のリーダーや管理者、ケアマネジャーへと活躍の場が広がります。
試験に向けた学習や実務経験の積み重ねは、将来の安定と成長につながる価値ある投資といえるでしょう。
■資格取得後のキャリア、今から相談しておきませんか
介護福祉士は取得して終わりではなく、そこからどんな現場でキャリアを積むかが将来を大きく左右します。
資格取得を目指している段階から、将来の職場選びやキャリアプランについて専門家に相談しておくことで、合格後にスムーズな一歩を踏み出せます。
まずは無料相談から気軽に始めてみてはいかがでしょうか。
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