社会福祉士の受験資格は、学歴を問わない実務経験ルートが存在するため、中卒からでも取得を目指すことができます。
ただし、認められる施設・職種・業務内容には細かな要件があり、正しく理解して準備を進めることが重要です。
本記事では、中卒から社会福祉士を目指すための受験資格ルート・実務経験の定義・養成施設の仕組み・取得メリットまでを解説します。
- 中卒から社会福祉士の受験資格を得るための具体的なルート
- 実務経験として認められる施設・職種の範囲と注意点
- 資格取得後の給与・キャリアアップへの影響
1.社会福祉士を中卒から受験資格を得ることは可能?

社会福祉士の受験資格ルートのうち、第11号・第12号はいずれも学歴を問わず実務経験から進められるため、中卒でも資格取得を目指すことが可能です。
中卒から目指す場合の最短ルートは、第11号の「相談援助実務4年+一般養成施設等1年以上」です。ただし、各実務は所定の任用・職種要件を満たす必要がある点に注意が必要です。
第12号ルートでは、指定の任用資格(児童福祉司・身体障害者福祉司・査察指導員・知的障害者福祉司・老人福祉指導主事)での実務4年後に、短期養成施設等で6か月以上の課程を修了することで受験資格を得られます。
この任用資格を取得するには「社会福祉主事任用資格」が必要で、取得ルートは以下の5つです。
| ルート | 方法 | 要件・期間 |
|---|---|---|
| ルート1(大学等) | 大学・短大等で指定科目を修めて卒業 | 指定科目3科目以上 |
| ルート2(通信課程) | 全社協中央福祉学院または日本社会事業大学の通信課程を修了 | 通信1年 |
| ルート3(養成機関) | 指定養成機関を修了(全日制専門学校が多い) | 22科目・1,500時間(原則2年)【要確認】 |
| ルート4(講習会) | 都道府県等の講習会を修了 | 19科目・279時間【要確認】 |
| ルート5(有資格者) | 社会福祉士・精神保健福祉士等の資格保有者は取得済みとみなされる | 別途取得不要 |
第12号ルートを検討する場合は、指定の施設・事業所で働きながら通信課程(ルート2)を約1年で修了する方法が現実的です。
注意点
指定養成機関などは、原則として高卒以上の学歴(または同等と認められる資格)が受講要件となる場合があります。
各機関の要件を事前に確認することが不可欠です。

全体としては、第11号の「相談援助の実務経験4年+一般養成施設など1年以上」が最短ルートです。
第12号の任用資格を取得の場合、指定の施設・事業所で働きながら通信課程を1年行うルートが現実的です。
出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|受験資格(資格取得ルート図)/厚生労働省|社会福祉主事任用資格の取得方法
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社会福祉士の受験資格ルートは12種類あり、学歴や実務経験によって進むべき道が異なります。
中卒からの第11号・第12号ルート以外にも、短大・大学卒業者向けのルートや、他の福祉系資格を持つ方向けの短縮ルートなど、自分の状況に合った最短ルートを事前に把握しておくことが重要です。
2.重要な要件となる「相談援助業務(実務経験)」の定義

実務経験として認められるのは、特定の施設・職種における相談援助業務に限られます。
福祉現場での勤務であっても対象外となるケースがあるため、自身の業務が要件を満たしているか事前に確認することが必要です。

未経験・無資格の状態でこれらの「相談援助業務」を主たる業務とする職種(生活相談員など)に採用されるのは容易ではありません。
現在の業務が要件を満たしていない場合は、段階的な資格取得と職種転換を視野に入れて検討することをおすすめします。
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社会福祉士を目指す前に、まず「社会福祉士とはどんな資格か」を正しく理解しておくことが大切です。
仕事内容・活躍の場・平均年収・合格率など、資格の全体像を把握することで、取得後のキャリアイメージが具体的になります。実務経験を積む職場選びにも役立てましょう。
実務経験として認められる施設と職種
社会福祉士の受験資格において認められる「相談援助業務(実務経験)」の対象施設と職種を、分野ごとに詳しく解説します。過去に従事していた期間がカウントできる「廃止事業」についても網羅しています。
1. 高齢者福祉分野の実務経験対象一覧
高齢者福祉分野では、主に介護保険法および老人福祉法に基づき、高齢者の相談援助やケアマネジメントに携わる職種が実務経験の対象となります。
| 根拠法令 | 分類・区分 | 対象施設・事業 | 対象職種(相談援助業務) |
| 介護保険法 | 介護保険施設 | 指定介護老人福祉施設(特養) | 生活相談員 / 介護支援専門員 |
| 介護老人保健施設(老健) | 支援相談員 / 相談指導員 / 介護支援専門員 | ||
| 介護医療院 | 介護支援専門員 | ||
| 指定介護療養型医療施設 | 介護支援専門員 | ||
| 地域包括・特定施設 | 地域包括支援センター | 包括的支援事業に係る職員 | |
| 指定特定施設入居者生活介護等 | 生活相談員 / 計画作成担当者 | ||
| 通所・短期入所系 | 指定通所介護を行う施設 | 生活相談員 | |
| 指定短期入所生活介護を行う施設 | 生活相談員 | ||
| 指定通所リハビリテーションを行う施設 | 支援相談員(老健で実施のものに限る) | ||
| 指定短期入所療養介護を行う施設 | 支援相談員(老健で実施のものに限る) | ||
| 訪問・地域密着型 | 指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護 | オペレーター | |
| 指定夜間対応型訪問介護 | オペレーションセンター従業者 | ||
| 指定小規模多機能型居宅介護 | 介護支援専門員 | ||
| 指定認知症対応型共同生活介護 | 介護支援専門員 | ||
| 老人福祉法 | 老人福祉施設・他 | 養護老人ホーム / 特別養護老人ホーム | 生活相談員 |
| 軽費老人ホーム(都市型・A/B型・ケアハウス) | 生活相談員 / 主任生活相談員 | ||
| 老人福祉センター(特A型・A型・B型) | 相談・指導を行なう職員 | ||
| 老人短期入所施設 / 老人デイサービスセンター | 生活相談員 | ||
| 老人介護支援センター(在宅介護支援センター) | 相談援助業務を行なっている職員 | ||
| 有料老人ホーム | 生活相談員 |
2. 児童福祉分野の実務経験対象一覧
児童福祉分野では、子どもとその家庭への心理的・社会的支援、教育機関でのソーシャルワーク業務などが幅広く認められています。
| 根拠法令 | 分類・区分 | 対象施設・事業 | 対象職種(相談援助業務) |
| 児童福祉法 | 行政・相談機関 | 児童相談所 | 児童福祉司 / 相談援助業務を行なう職員 |
| 児童家庭支援センター | 相談員 | ||
| 児童福祉施設 | 児童養護施設 / 乳児院 / 児童心理治療施設 / 児童自立支援施設 | 児童指導員 / 保育士 / 相談援助業務を行なう職員 | |
| 母子生活支援施設 | 母子支援員 / 相談援助業務を行なう職員 | ||
| 障害児支援 | 障害児入所施設 / 児童発達支援センター | 児童指導員 / 保育士 / 相談援助業務を行なう職員 | |
| 障害児通所支援事業(放課後等デイサービス等) | 児童指導員 / 保育士 | ||
| 民間養子縁組法 | 民間あっせん機関 | 民間あっせん機関 | 養子縁組あっせん責任者 / 相談員 |
| その他・教育 | 関連事業・教育 | スクールソーシャルワーカー活用事業実施教育機関 | スクールソーシャルワーカー |
| 子ども家庭総合支援拠点 | 相談援助業務を行なっている職員 | ||
| 医療的ケア児支援センター | 医療的ケア児等コーディネーター | ||
| 重症心身障害児(者)通園事業を行なう施設 | 児童指導員 / 保育士 | ||
| 子育て短期支援事業(乳児院・保育所等) | 相談援助業務を行なっている職員 | ||
| 地域生活支援事業(障害児等療育支援施設等) | 相談援助業務を行なっている職員 |
3. 障害者福祉分野の実務経験対象一覧
障害者総合支援法や各障害福祉法に基づき、身体・知的・精神障害のある方の生活支援、地域移行、就労支援に関わる職種が対象です。
| 根拠法令 | 分類・区分 | 対象施設・事業 | 対象職種(相談援助業務) |
| 障害者総合支援法 | 相談・地域生活支援 | 一般・特定相談支援事業所 / 基幹相談支援センター | 相談支援専門員 / 相談支援員 / 相談援助職員 |
| 地域活動支援センター / その他地域生活支援事業 | 指導員 / 相談援助職員 | ||
| 障害福祉サービス | 就労系(移行・継続A/B・定着) | サービス管理責任者 / 生活支援員 / 就労支援員 / 職業指導員(相談業務) | |
| 日中活動系(生活介護・自立訓練等) | サービス管理責任者 / 生活支援員 | ||
| 居住・訪問系(グループホーム・自立生活援助等) | 相談援助を行なう職員 / サービス管理責任者 / 地域生活支援員 | ||
| 障害者支援施設等 | 障害者支援施設 / 更生援護施設 / 授産施設等 | サービス管理責任者 / 生活支援員・指導員 / 就労支援員 | |
| 精神障害者社会復帰施設 | 精神保健福祉士 / 精神障害者社会復帰指導員 | ||
| 各福祉法(身体・知的・精神) | 福祉相談・センター | 身体・知的障害者更生相談所 | 福祉司 / 心理判定員 / 職能判定員 / ケースワーカー |
| 精神保健福祉センター | 精神保健福祉士 / 精神保健福祉相談員 / 精神科PSW等 | ||
| 身体障害者福祉センター / デイサービス等 | 相談援助業務を行なう職員 | ||
| 雇用促進・就労 | 就労支援機関 | 広域・地域障害者職業センター | 障害者職業カウンセラー / 職場適応援助者 |
| 障害者就業・生活支援センター | 主任(就業・職場定着)支援担当者 / 生活支援担当職員等 | ||
| 公共職業安定所(ハローワーク) | 精神・発達障害者雇用サポーター / 障害学生等雇用サポーター | ||
| その他関連法 | 発達支援・その他 | 発達障害者支援センター | 相談支援を担当する職員 / 就労支援を担当する職員 |
| 国立重度知的障害者総合施設「のぞみの園」 | 指導員 / ケースワーカー | ||
| 精神障害者アウトリーチ推進事業等 | 相談援助業務を行なう職員(医療従事者除く) | ||
| 地域移行支援・地域定着支援事業 | 地域体制整備コーディネーター / 地域移行推進員 |
4. その他の分野の実務経験対象一覧(医療・公的扶助・司法等)
医療ソーシャルワーカーや生活保護のケースワーカー、司法領域での更生保護など、多岐にわたる公的・専門的機関の職種が網羅されています。
| 根拠法令 | 分類・区分 | 対象施設・事業 | 対象職種(相談援助業務) |
| 地域保健法 | 保健・医療 | 保健所 | 精神保健福祉相談員 / 精神保健福祉士 / 精神科PSW等(精神障害者相談援助に限る) |
| 医療法 | 保健・医療 | 病院・診療所 | 相談員(医療ソーシャルワーカー等)・退院後生活環境相談員(経済・心理・社会復帰相談に限る) |
| 生活保護法 | 公的扶助 | 救護施設 / 更生施設 | 生活指導員 |
| 授産施設 / 宿所提供施設 | 指導員(作業・職業指導員除く) | ||
| 被保護者就労支援事業所 | 就労支援員 / 被保護者就労準備支援担当者 | ||
| 被保護者家計改善・地域居住支援事業所 | 家計改善支援員 / 居住支援員 | ||
| 子どもの進路選択支援事業所 / 日常生活支援住居施設 | 支援員 / 生活支援員 / 生活支援提供責任者 | ||
| 生活困窮者自立支援法 | 公的扶助 | 自立相談支援機関 | 主任相談支援員 / 相談支援員 / 就労支援員 |
| 就労準備支援事業所 / 家計改善支援事業所 | 就労支援準備担当者 / 家計改善支援員 | ||
| 子どもの学習・生活支援事業所 | 住まい相談支援員 / 相談援助業務を行なう職員 | ||
| 社会福祉法 | 地域福祉 | 福祉事務所 | 査察指導員 / 福祉司 / 老人福祉指導主事 / ケースワーカー / 各種相談員・支援員等 |
| 隣保館 | 相談援助業務を行なっている指導職員 | ||
| 都道府県・市町村社会福祉協議会 | 専門員(日常生活自立支援事業) / 福祉活動専門員 / 相談援助職員 | ||
| 女性支援・母子関連 | 女性・母子支援 | 女性相談支援センター / 女性自立支援施設 | 相談支援員 / 心理支援員 / 入所者の自立支援を行なう職員 |
| 母子健康包括支援センター / 産後ケア事業実施施設 | 相談に応ずる職員 | ||
| 配偶者暴力相談支援センター / 母子・父子福祉センター | 女性相談支援員 / 母子及び父子の相談を行なう職員 | ||
| 司法・更生保護 | 司法・矯正 | 刑事施設(刑務所等) / 少年院 / 少年鑑別所 | 刑務官 / 法務教官 / 法務技官(心理) / 福祉専門官 |
| 地方更生保護委員会 / 保護観察所 | 保護観察官 / 社会復帰調整官 | ||
| 更生保護施設 / 家庭裁判所 | 補導主任・員 / 福祉職員 / 薬物専門職員 / 家裁調査官 | ||
| その他法令・事業 | 労災・難病・他 | 労災特別介護施設 / 難病相談支援センター | 相談援助業務を行なっている指導員 / 難病相談支援員 |
| 権利擁護支援地域連携中核機関 | 相談援助業務を行なっている職員 | ||
| ひきこもり地域支援センター / 地域生活定着支援センター | ひきこもり支援コーディネーター / 相談援助職員 | ||
| 厚生労働大臣が個別に認めた施設 | 相談援助業務を行なっている相談員(事前に要連絡) |
5. 過去の従事期間が対象となる「廃止事業」一覧
現在は制度変更などにより廃止されていますが、過去において該当期間に従事していた実績があれば、実務経験としてカウントすることが可能です。
| 過去の分類区分 | 対象施設・事業(当事の名称) | 認められる対象職種 |
| 障害者関連施設 | 重度身体障害者更生援護施設 | 生活支援員 / 生活指導員 |
| 身体障害者福祉ホーム / 知的障害者福祉ホーム | 管理人 | |
| 知的障害者デイサービスセンター | 指導員 / 生活支援員 / 相談援助業務職員 | |
| 精神障害者関連事業 | 精神障害者地域生活支援センター | 精神保健福祉士 / 精神障害者社会復帰指導員 |
| 経過的精神障害者地域生活支援センター事業(H18.10〜H19.3) | 相談援助業務を行なっている職員 | |
| 精神障害者退院促進支援事業 | 相談援助業務を行なっている職員 | |
| 障害者相談・デイ | 身体・知的障害者相談支援事業(更生・療護・福祉センター等) | 相談援助業務を行なっている職員 |
| 障害児・知的障害者相談支援事業(各種障害児施設・通園施設等) | 相談援助業務を行なっている職員 | |
| 障害者デイサービスを行う施設(身体・知的障害者デイサービス事業) | 相談援助業務を行なっている職員 | |
| 経過的デイサービス事業(H18.10〜H19.3) / 「障害者110番」運営 | 相談援助業務を行なっている相談員 | |
| 高齢者住宅安心確保 | 高齢者住宅等安心確保事業(シルバーハウジング・高優賃等) | 生活援助員 |
| 子ども・家庭関連 | 家庭支援電話相談(子ども・家庭110番)事業(中央児相) | 電話相談員 |
| ヴィエトナム難民収容施設(日本赤十字社設置) | 相談援助業務を行なっている指導員 | |
| 子ども家庭相談事業(児童センター・市設置の児童館) | 相談援助業務を行なっている相談員 | |
| 乳幼児健全育成相談事業(保育所・乳児院) / すこやかテレホン相談 | 相談援助業務を行なっている相談員 | |
| 地域子育て支援センター事業を行なっている施設 | 相談援助業務を行なっている職員 |
これに示す施設や職種以外の経験は、原則として対象外となります。
また、他職種と兼務している場合、辞令などで兼務が明確であり、主たる業務が福祉に関する相談援助業務であることが必須要件です。
出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|相談援助業務(実務経験)
実務経験としてカウントされない主なケース
福祉現場での勤務であっても、以下の業務は相談援助実務には含まれません。実務経験の算定において誤認が生じやすい部分であるため、事前の確認が必要です。
| 対象外の区分 | 内容 |
|---|---|
| 指定外の施設・職種での業務 | 厚生労働大臣が個別に認める場合を除き、対象施設・職種以外での経験は実務経験に含まれません。 |
| 主務が相談援助以外の兼務 | 相談援助が主たる業務でない場合は対象外です。また、指導員・訪問支援員・生活支援員として介護福祉士国家試験の受験に使用した実務経験は、社会福祉士の受験資格として重複使用できません。 |
| 包括的支援事業(一部) | 地域包括支援センター等の包括的支援事業のうち、一部の事業における業務経験は受験資格の対象となりません。 |
公益財団法人社会福祉振興・試験センターで記されている、主な注意事項を以下で解説します。
⚠️ 社会福祉士国家試験における「実務経験」の重大な注意事項
社会福祉士国家試験の受験資格や登録において実務経験を申告する際、特に児童分野・障害者分野で注意すべき「実務経験の重複利用不可(対象外パターン)」および「経過措置」について解説します。
1. 児童分野における実務経験の注意事項・対象外パターン
同じ施設や職種での勤務であっても、「介護福祉士国家試験を受験した際の実務経験」を社会福祉士の実務経験として重複して利用することはできません。 重複する場合は、介護福祉士の受験のみに有効となります。
児童分野:介護福祉士受験済みのケースで重複利用できない4つのパターン
| 対象となる職種・区分 | 社会福祉士の実務経験にカウントできない理由・詳細 |
| 指導員 / 訪問支援員 | 「介護等の業務を行う指導員・訪問支援員」としてすでに介護福祉士国家試験を受験した方は、社会福祉士国家試験の実務経験として利用できません。 |
| 児童指導員 | 「入所者の保護に直接従事する児童指導員」としてすでに介護福祉士国家試験を受験した方は、社会福祉士国家試験の実務経験として利用できません。 |
| 保育士 | 「入所者の保護に直接従事する保育士」としてすでに介護福祉士国家試験を受験した方は、社会福祉士国家試験の実務経験として利用できません。 |
| 障害福祉サービス経験者 | 「介護等の業務を行う障害福祉サービス経験者」としてすでに介護福祉士国家試験を受験した方は、社会福祉士国家試験の実務経験として利用できません。 |
児童分野:介護福祉士登録の経過措置に関する注意
| 区分 | 対象となる職員 | 実務経験利用における注意点(対象外となる理由) |
| 経過措置 | ・保育士 ・児童指導員 ・指導員 ・障害福祉サービス経験者 ・訪問支援員(保育士・児童指導員・心理担当職員に限る) | 介護福祉士養成施設等を卒業した経過措置対象者(期限付き介護福祉士登録者)が、経過措置期間中に主たる業務として介護等の業務に5年間従事して経過措置の解除を行おうとする場合、その5年間の実務経験は社会福祉士国家試験の実務経験には一切利用できません。 |
2. 障害者分野における実務経験の注意事項・対象外パターン
障害者分野においても、児童分野と同様に「介護福祉士国家試験を受験した際の実務経験」との重複利用は認められません。
障害者分野:介護福祉士受験済みのケースで重複利用できないパターン
| パターン番号 | 対象となる職種・区分 | 社会福祉士の実務経験にカウントできない理由・詳細 |
| 注意1 | 生活支援員 / 指導員 | 「介護等の業務を行う生活支援員・指導員」としてすでに介護福祉士国家試験を受験した方は、その従事期間を社会福祉士国家試験の実務経験として重ねて利用することはできません。 |
障害者分野:介護福祉士登録の経過措置に関する注意
| 区分 | 対象となる職員 | 実務経験利用における注意点(対象外となる理由) |
| 経過措置 | ・生活支援員 ・指導員 | 児童分野同様、介護福祉士養成施設等を卒業した経過措置対象者(期限付き介護福祉士登録者)が、経過措置解除のために介護等の業務に5年間従事する場合、その従事期間(実務経験)は社会福祉士国家試験の要件としては利用できません。 |

個別の業務が該当するかどうか不明な場合や例外的な個別認定については、事前に試験センターへ直接電話で確認するよう案内されています。
出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|相談援助業務(実務経験)
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3.働きながら学べる一般・短期養成施設の仕組みと実習

実務経験4年を満たした後は、一般養成施設への入学が必要です。通信課程を活用すれば、仕事を続けながら学ぶことができます。
実習免除の要件に該当するかどうかも、あわせて確認しておきましょう。
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社会福祉士を目指す具体的な手順や、受験資格取得にかかる費用・給付金制度についても事前に把握しておくと、計画が立てやすくなります。
養成施設の学費を補助する教育訓練給付金など、活用できる支援制度は多岐にわたります。働きながら無理なく資格取得を進めるための情報を確認しましょう。
社会福祉士養成課程の科目一覧と履修時間数(一般 vs 短期)
社会福祉士の国家試験受験資格を取得するための「一般養成施設」と「短期養成施設」のカリキュラムを、通学課程・通信課程の学習形態別に詳しく比較解説します。
1. 通学課程におけるカリキュラム・履修時間一覧
通学課程では、一般養成施設が「全23科目・1,200時間」、短期養成施設が「全8科目・720時間」の構成となっています。短期養成施設では、共通科目のみを履修する形になります。
通学課程:科目別履修時間数
| 科目の区分 | カリキュラム・履修科目名 | 一般養成施設(1,200時間) | 短期養成施設(720時間) |
| 共通科目(両課程で履修) | 社会福祉の原理と政策 | 60時間 | 60時間 |
| ソーシャルワークの理論と方法 | 60時間 | 60時間 | |
| ソーシャルワークの理論と方法(専門) | 60時間 | 60時間 | |
| 地域福祉と包括的支援体制 | 60時間 | 60時間 | |
| ソーシャルワーク演習 | 30時間 | 30時間 | |
| ソーシャルワーク演習(専門) | 120時間 | 120時間 | |
| ソーシャルワーク実習指導 | 90時間 | 90時間 | |
| ソーシャルワーク実習 | 240時間 | 240時間 | |
| 専門・基礎科目(一般養成のみ) | 医学概論 / 心理学と心理的支援 / 社会学と社会システム | 各30時間 | 履修免除 |
| 社会福祉調査の基礎 / 福祉サービスの組織と経営 | 各30時間 | 履修免除 | |
| ソーシャルワークの基盤と専門職 / 同(専門) | 各30時間 | 履修免除 | |
| 高齢者福祉 / 障害者福祉 / 児童・家庭福祉 / 貧困に対する支援 | 各30時間 | 履修免除 | |
| 保健医療と福祉 / 権利擁護を支える法制度 / 刑事司法と福祉 | 各30時間 | 履修免除 | |
| 社会保障 | 60時間 | 履修免除 |
2. 通信課程におけるカリキュラム・履修時間一覧
通信課程では、テキストを用いた自己学習(印刷教材)の時間数が換算されるため、一般養成施設が「全23科目・3,120時間」、短期養成施設が「全7科目・1,680時間」の総時間数となっています。
通信課程:学習形態の内訳(時間数)
| 養成施設の区分 | 総時間数 | 面接授業(スクーリング) | 印刷教材(自宅学習) | 実習(該当者のみ) |
| 一般養成施設 | 3,120時間 | 72時間 | 2,808時間 | 240時間 |
| 短期養成施設 | 1,680時間 | 72時間 | 1,368時間 | 240時間 |
通信課程:科目別履修時間数
| 科目の区分 | カリキュラム・履修科目名 | 一般養成施設(3,120時間) | 短期養成施設(1,680時間) |
| 共通科目(両課程で履修) | 社会福祉の原理と政策 | 180時間 | 180時間 |
| ソーシャルワークの理論と方法 | 180時間 | 180時間 | |
| ソーシャルワークの理論と方法(専門) | 180時間 | 180時間 | |
| ソーシャルワーク演習 | 126時間 | 126時間 | |
| ソーシャルワーク演習(専門) | 324時間 | 324時間 | |
| ソーシャルワーク実習指導 | 270時間 | 270時間 | |
| ソーシャルワーク実習 | 240時間 | 240時間 | |
| 専門・基礎科目(一般養成のみ) | 医学概論 / 心理学と心理的支援 / 社会学と社会システム | 各90時間 | 履修免除 |
| 社会福祉調査の基礎 / 福祉サービスの組織と経営 | 各90時間 | 履修免除 | |
| ソーシャルワークの基盤と専門職 / 同(専門) | 各90時間 | 履修免除 | |
| 高齢者福祉 / 障害者福祉 / 児童・家庭福祉 / 貧困に対する支援 | 各90時間 | 履修免除 | |
| 保健医療と福祉 / 権利擁護を支える法制度 / 刑事司法と福祉 | 各90時間 | 履修免除 | |
| 地域福祉と包括的支援体制 | 180時間 | 履修免除(※短期は共通枠) | |
| 社会保障 | 180時間 | 履修免除 |
出典:厚生労働省|社会福祉士養成課程における教育内容等の見直しについて
一般養成施設
社会福祉士の一般養成施設は、全国各地に設置されており、通信・通学など多様な受講形態があります。
施設によって所在地や電話番号、講座期間が異なるため、受講を検討する際は各施設へ直接お問い合わせのうえ、自身の生活環境や学習スタイルに合った施設を選ぶことが大切です。
| 種類 | 期間 |
|---|---|
| 通信 | 1年半~2年 |
| 夜間 | 約2年 |
| 昼間 | 約1年 |
出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|短期養成施設・一般養成施設
短期養成施設
社会福祉士の短期養成施設は、11箇所の都道府県など全国各地に設置されています。
課程はいずれも通信制が中心で、修了期間は9ヶ月が標準です。中卒からの場合、指定の任用資格を有する方が対象となるため、要件を満たしているか事前に各施設へご確認ください。
| 種類 | 期間 |
|---|---|
| 通信 | 9ヶ月(京都のみ11ヶ月) |
出典:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|短期養成施設・一般養成施設
ソーシャルワーク実習(旧・相談援助実習)の規定と免除要件
相談援助業務の実務経験1年以上
社会福祉士の養成課程において、通常は指定の施設で計240時間以上の「ソーシャルワーク実習」を行う必要があります。
しかし、一般養成施設に入学する時点で、対象となる施設・事業所での相談援助業務の実務経験が「1年以上」ある場合は、免除されます。
中卒から実務経験ルートを進む場合、入学時点で既に4年以上の実務経験を満たしているため、基本的には実習免除の要件に該当します。
これにより、仕事を長期間休んで実習に赴く必要がなくなり、働きながらの資格取得が維持しやすくなります。

相談援助業務の実務経験は、常勤職員の4分の3以上の時間勤務していれば対象となります。
特定の履修の修了・資格保有者
また、以下の場合、60時間を上限に実習時間が免除されます。
- 介護福祉士養成課程における介護実習を履修した者
- 介護福祉士の資格保有者
- 精神保健福祉士の資格保有者
しかし、実習を土日だけで済ませることは原則不可能なため、まとまった休みを取得・休職・シフト調整などする必要があります。
4.社会福祉士資格を取得するメリット

社会福祉士の資格は、給与・転職・キャリアアップのすべてにおいて有利に働きます。
取得にかかる時間と費用に見合うだけの具体的なメリットを、データを交えて解説します。
専門性の証明と信頼性の向上
社会福祉士は国家資格であるため、取得することで福祉の専門職としての信頼性が大きく高まります。
クライエントや職場・関係機関から「有資格者」として認められ、相談業務における発言力や説得力も増します。
自身の知識・スキルが社会的に証明されることで、支援の質向上にもつながる資格です。
相談援助の実践力・網羅的な知識の習得
社会福祉士の資格は、医療機関における医療ソーシャルワーカー(MSW)・社会福祉協議会・児童相談所・独立型の福祉相談事務所など、無資格では応募すら難しい専門的な相談窓口で、採用要件として設定されているケースが多くあります。
資格を取得することで、挑戦できる職場・職種の選択肢が大きく広がります。
給与・待遇面での優遇

社会福祉士の資格を保有していると、資格手当が支給される職場が多く、給与面での優遇につながります。
令和6年の資料(厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」)では、社会福祉士の平均月給は397,620円(平均勤続9.3年)、資格なしは290,620円(平均勤続5.8年)で、その差は約107,000円にのぼるとされています。
勤続年数にも差はありますが、資格の有無が処遇面に影響する可能性を示す一つのデータとして参考にしてください。
また、資格取得後に月給差が仮に約107,000円生じるとした場合、年間で100万円を超える差となります。
通信課程の学費との費用対効果を考えるうえでの参考情報として活用できます(個人の職場・勤続年数・状況により異なります)。
長期的なキャリア形成を考える方にとって、取得価値の高い資格といえます。
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社会福祉士の年収は施設の種類や雇用形態、勤続年数によって大きく異なります。
平均年収だけでなく、性別・地域別の給与相場や、年収500万円超を目指すための具体的なキャリア戦略まで詳しく解説しています。
キャリアアップ・就職・転職への強み
社会福祉士の資格は、福祉・医療・行政など幅広い分野で評価されます。
求人において資格保有者を必須または優遇とする施設・機関は多く、就職・転職時に活動のフィールドが大きく広がる点が強みです。
また、主任や施設長など上位職へのステップアップにも資格保有が条件となる場合があります。
5.中卒から社会福祉士に関するよくある質問
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中卒から社会福祉士の受験資格を得るのに最短で何年かかりますか?
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最短では、相談援助業務の実務経験4年+一般養成施設の通信課程1年半〜2年の合計で、約5〜6年が目安となります(第11号ルートの場合)。
ただし実務経験として認められる施設・職種に就くことが前提となります。詳細は各養成施設・試験センターへご確認ください。
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介護職として働いていますが、その経験は実務経験にカウントされますか?
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介護職(介護職員・ヘルパー等)としての経験は、原則として社会福祉士の相談援助実務経験には該当しません。
実務経験として認められるのは、生活相談員・支援相談員・介護支援専門員(ケアマネジャー)などの職種に限られます。
また、介護福祉士国家試験の受験に使用した実務経験と重複させることもできません。詳細は必ず試験センターへご確認ください。
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一般養成施設の通信課程は働きながら修了できますか?
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通信課程は自宅学習が中心であるため、仕事を続けながら学ぶことは可能です。
ただし、スクーリング(面接授業)への出席が必要となるほか、実習が免除されない場合はまとまった休みの確保が必要になります。
中卒からの実務経験ルートでは、入学時点で4年以上の実務経験があるため、基本的に実習免除の要件に該当します。具体的な学習スケジュールは各養成施設へご確認ください。
6.社会福祉士を中卒から取得するために押さえておくポイント
社会福祉士は中卒でも、相談援助の実務経験4年と一般養成施設への通信課程1年以上で受験資格を取得できます。
実務経験として認められる施設・職種は制度で厳密に定められており、自身の業務が要件に該当するかを事前に確認することが、取得への第一歩となります。
資格取得後は給与面・転職・キャリアアップのいずれにおいても優位性が高まります。制度の詳細や個別の判断については、公益財団法人社会福祉振興・試験センターへ直接確認することをおすすめします。
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