介護福祉士は中卒でも取得可能な学歴・年齢を一切問わない国家資格です。
本記事では受験資格・取得ステップ・試験の合格基準・気になる収入アップの実態まで、中卒から介護福祉士になるために知っておくべき情報を解説します。
- 中卒でも介護福祉士になれる理由と「実務経験ルート」の条件
- 無資格から最短で国家試験合格を目指す具体的なステップ
- 資格取得後の収入アップ額と将来のキャリアパス
1.介護福祉士は中卒からでもなれる!受験が可能な理由

介護福祉士国家試験の最大の特徴は、受験資格に学歴や年齢の制限が一切ないことです 。
大学や専門学校を卒業していなくても、所定の「実務経験」と「研修の修了」さえ満たせば、誰にでも平等に受験のチャンスが与えられます。
最終学歴に不安を抱えている方にとって、介護福祉士は学歴のハンデを乗り越えて挑戦できる、数少ない国家資格のひとつといえるでしょう。
▼一緒に読みたい記事
介護福祉士は学歴を問わない国家資格ですが、そもそも「どんなルートで取得できるのか」を正確に把握しておくことが重要です。
実務経験ルートを含む4つの取得ルートと、それぞれの要件・合格への具体的な手順をわかりやすく解説した記事もあわせてご覧ください。
2.実務経験ルート|働きながら目指す中卒の方に最適な理由

中卒から介護福祉士を目指すなら、現場経験を積みながら受験資格を得られる「実務経験ルート」が最有力。
必要な従業期間や日数、修了が必須となる研修など、このルートの具体的な条件と魅力を詳しく見ていきましょう。


他のルート(養成施設ルート・福祉系高校ルート)は高校を経由するルートとなります。
■資格取得支援が充実した職場を探している方へ
カラフルエージェント介護は、介護業界に特化した転職エージェントで、介護福祉士・ケアマネジャー・看護師等の求職者と企業をマッチングします。
未経験からベテランまで希望にマッチした求人をご提案します!
▼カラフルエージェント介護へのお問い合わせはこちら
実務経験ルートに必要な「3年の実務経験」と「実務者研修」
実務経験ルートは、学歴を問わず3年以上の介護現場経験と実務者研修の修了で受験資格が得られるため、中卒の方でも働きながら確実に国家資格を目指せる道です。

給与を得ながらスキルを積み、キャリアアップにつなげられる点が大きな魅力で、最終学歴に不安がある方にとって最も現実的かつ堅実な選択肢といえるでしょう。

高齢者分野では、特定の施設の介護職員や介護従事者、訪問介護員などが対象となります。
詳細は実務経験の範囲よりご確認ください。
参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|[介護福祉士国家試験]受験資格
無資格・未経験からスタートする際のスモールステップ
いきなり国家試験を目指すのは不安かもしれません。まずは介護助手として食事の配膳や清掃など、身体に触れない補助業務からスタートする道もあります。
現場の雰囲気に慣れながら、少しずつステップアップしていくことが、長期的なキャリア形成においては非常に有効です 。
助成金・貸付制度を活用しよう
実務者研修の受講費用が不安な場合、国や自治体などの助成金や貸付制度を利用するのも一つの方法です。
ハローワークから支給される「教育訓練給付金」や自治体が実施する「受講手数料の助成制度(自治体により有無あり)」などが利用できる場合があります。
教育訓練給付金の種類


教育訓練給付金は介護福祉士(実務者研修を含む)場合、最大80%~20%のいずれかの給付金対象となります。
受給対象かは、管轄のハローワークよりご確認ください。
▼一緒に読みたい記事
実務者研修は働きながら取得できる研修です。
カリキュラムの内容・受講費用・期間・助成金・スクール選びのポイントまで詳しく解説した記事があります。
費用や期間に不安がある方は、こちらの記事で具体的なイメージをつかんでから受講スクールを選ぶと安心です。
3.介護福祉士を中卒で目指す具体的なステップ

無資格・未経験の状態から介護福祉士になるまでには、明確な道筋があります。
就職から研修受講、国家試験合格、登録までの全5ステップを順を追って解説。最短ルートで合格を勝ち取るための具体的な流れがわかります。
ステップ1:未経験歓迎の施設に就職
まずは介護施設へ就職しましょう。多くの施設では無資格からの採用も行っています。
入職後に働きながら資格取得を目指す「資格取得支援制度」を設けている職場を選ぶと、費用を抑えてステップアップが可能です 。
介護職員初任者研修とは?
介護の基礎知識と技術を体系的に学べる入門資格で、旧ホームヘルパー2級に相当します。
受講資格に学歴や年齢の制限はなく、誰でも挑戦可能。約130時間のカリキュラムを修了することで取得でき、訪問介護で身体介護を行うために必須となる資格です。
資格取得後は、介護職員や訪問介護職員として身体介護(食事介助・入浴・移乗介助・更衣介助など)が可能となります。

無資格者でも、入職後1年以内に認知症基礎研修の修了が必須です。
▼一緒に読みたい記事
未経験から介護職に就職する際は、初任者研修の取得が最初のステップになります。
資格取得の流れ・費用・カリキュラム・助成金制度まで詳しく解説した記事もあわせてご確認ください。
「どんな研修なのか」を事前に把握しておくことで、就職後のイメージが具体的に描けます。
ステップ2:現場での実務経験を積み、基礎を体得
初任者研修を修了したら、介護施設や訪問介護事業所などに就職し、現場で実務経験を積みます。
実際の介護業務を通じて、利用者一人ひとりに合わせたケアの方法や、チームで動く介護現場の流れを体得していきましょう。
3年以上かつ540日以上の従事が国家試験の受験要件となるため、長く働ける職場選びが重要です。
日々の業務を学びの機会と捉え、基礎をしっかり固めることが合格への近道となります。
ステップ3:「介護福祉士実務者研修」を修了
実務経験3年目を迎える頃までに「実務者研修」を受講します。
これは初任者研修よりも高度な知識・技術を学ぶもので、介護福祉士国家試験を受験するための必須条件です。

実務者研修は全20科目・450時間で構成され、介護職員初任者研修修了者は320時間に短縮されます。
人間の尊厳と自立・社会の理解Ⅰ・介護の基本Ⅰ・生活支援技術Ⅰ・Ⅱ・介護過程Ⅰ・認知症の理解Ⅰ・障害の理解Ⅰ・こころとからだのしくみⅠなど9科目が免除対象です。
参考:厚生労働省|実務者研修における「他研修等の修了認定」の留意点について
ステップ4:試験対策を行い、受験・合格を目指す
従業期間・従事日数は試験実施年度の3月31日まで通算し、受験資格に達する年度に受験することが可能になります。
介護福祉士国家試験の合格基準は、総得点の60%程度(難易度補正あり)以上、かつ11試験科目群すべてで得点があることが原則です。
合格基準
①と②の両方を満たすことで合格
125点満点のうち総得点の60%程度
※ 問題の難易度により毎年補正されます
POINT:配点は1問1点・125点満点。目安として75点前後が合格ラインとなります。
11科目群すべてで得点
下記11試験科目群すべてで1点以上の得点が必要です。
1科目でも0点があると不合格となります。

しかし、第38回からは新たに「パート合格(パート合格の受験免除)」が導入され、総得点で不合格でも、A・B・Cの各パートで按分基準点以上を取り、パート内の全科目群で得点があれば、そのパートのみ翌年、翌々年まで試験で免除される仕組みとなりました。
参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|受験資格:実務経験+実務者研修/出題基準・合格基準/パート合格(合格パートの受験免除)がスタートします!
ステップ5:登録手続きを行い、介護福祉士として歩み始める
国家試験に合格したら、登録申請書を公益財団法人社会福祉振興・試験センターに提出し、介護福祉士登録簿への登録手続きを行います。
介護福祉士 登録申請の流れ
- STEP 1 登録資格と欠格事由の確認
- 国家試験合格者または養成施設卒業者であり、法令上の欠格事由に該当しないことを確認
- STEP 2 必要書類を簡易書留で提出
- 登録申請書・収入印紙・払込証明書などを揃え、試験センターへ郵送
- STEP 3 試験センターで受理・審査
- 書類審査の後、登録簿に登録される
- STEP 4 登録証の交付(約1か月半)
- レターパックプラスで発送されます。不在時は不在配達通知書で保管期間内に受け取る
登録が完了すると登録証が交付され、晴れて介護福祉士として名乗ることが可能になります。
提出書類一覧
登録申請書+収入印紙
登録免許税分の収入印紙を郵便局等で購入し、申請書に貼付
貼付用紙+振替払込受付証明書
登録手数料を払い込み、証明書(お客さま用)の原本を貼付用紙に貼り付け
本人確認書類(いずれか1通)
日本国籍の方:戸籍の個人事項証明書/戸籍抄本/本籍記載の住民票(いずれも原本)
外国籍等の方:国籍等を記載した住民票の原本(中長期在留者・特別永住者)/パスポート等のコピー(短期滞在者)

介護福祉士の追加書類が必要なケース
喀痰吸引等行為を申請する場合/養成施設卒業の場合/令和6年度(第37回)以降、受験資格区分5・6・7で合格した場合は、上記1〜3に加えて追加書類の提出が必要です。
参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|[資格登録]新規登録の申請手続き
■登録完了後のキャリアアップも一緒に考えましょう
カラフルエージェント介護は、介護業界に特化した転職エージェントで、介護福祉士・ケアマネジャー・看護師等の求職者と企業をマッチングします。
未経験からベテランまで希望にマッチした求人をご提案します!
▼カラフルエージェント介護へのお問い合わせはこちら
4.資格取得でどう変わる?収入・待遇と将来のキャリアパス

介護福祉士の資格を取得すると、月給や年収はどう変わるのでしょうか。
資格手当や処遇改善加算によるリアルな給与アップの実態と、ケアマネジャーや管理者へとつながるその先のキャリアパスについて紹介します。
給与アップの現実|資格手当と処遇改善加算の効果
| 介護支援専門員(ケアマネ) | 388,080円 |
| 介護福祉士 | 350,050円 |
| 実務者研修 | 327,260円 |
| 介護職員初任者研修 | 324,830円 |
| 保有資格なし | 290,620円 |
介護福祉士を取得すると平均月給は350,050円となり、無資格者と比べて月約59,000円、年収換算で約71万円もアップします。
実務者研修や初任者研修よりも高水準で、全体平均338,200円も上回る金額です。
さらに、国が進めている「介護職員処遇改善加算」により、介護福祉士などの経験・技能のある介護職員の配置に手厚い給与改善の対象となる仕組みが整っています 。
▼一緒に読みたい記事
介護福祉士を取得すると無資格者より平均月給はアップしますが、実際の年収や施設別の給与差をより詳しく知りたい方は、施設別比較・処遇改善加算・給与アップの方法までデータで解説した記事もあわせてご覧ください。
介護福祉士の先にある「ケアマネジャー」や「管理者」への道
介護福祉士はゴールではなく、さらなるキャリアのスタート地点です。
資格取得後さらに5年以上の実務経験を積めば、ケアプランを作成する「ケアマネジャー(介護支援専門員)」を目指すことができます。
また、現場のリーダーから施設長などの「管理者」へ昇進する道も開かれており、年収500万円以上を目指すことも現実的な目標となります。
▼一緒に読みたい記事
介護福祉士の取得後に目指せるケアマネジャーの試験概要・受験資格・申込方法・合格率を詳しくまとめた記事があります。
「介護福祉士を取ったら次はケアマネを目指したい」という方は、早い段階でケアマネ試験の全体像を把握しておくことで、長期的なキャリア計画が立てやすくなります。
5.介護福祉士を中卒で目指す際によくある質問

中卒から介護福祉士を目指すにあたって、多くの方が抱える疑問や不安があります。
受験資格・働きながらの両立・取得期間・試験の難易度など、よく寄せられる質問にQ&A形式でわかりやすくお答えしていきます。
-
中卒でも本当に介護福祉士になれますか?
-
はい、なれます。介護福祉士の国家試験は学歴を問わない資格で、中卒の方でも受験・取得が可能です。
最も一般的な「実務経験ルート」では、3年以上(従事日数540日以上)の実務経験と実務者研修の修了があれば受験資格を得られます。
-
働きながら資格取得を目指すことは可能ですか?
-
十分可能です。むしろ実務経験ルートは「働きながら目指す」ことが前提の制度です。
実務者研修も通信講座と数日のスクーリングを組み合わせた形式が主流で、仕事と両立しやすい設計になっています。
-
介護福祉士の資格取得には何年くらいかかりますか?
-
無資格・未経験から始めた場合、最短で約3年3か月〜4年が目安です。
具体的には、初任者研修(約1〜4か月)→実務経験3年以上→実務者研修(約6か月)→国家試験合格、という流れになります。
試験は年1回(1月)実施されるため、受験タイミングによって多少前後します。
-
国家試験は難しいですか?中卒でも合格できますか?
-
近年の合格率は例年70〜80%台で推移しており、しっかり対策すれば中卒の方でも十分合格可能です。
■中卒から介護福祉士を目指す第一歩を一緒に踏み出しましょう
カラフルエージェント介護は、介護業界に特化した転職エージェントで、介護福祉士・ケアマネジャー・看護師等の求職者と企業をマッチングします。
未経験からベテランまで希望にマッチした求人をご提案します!
▼カラフルエージェント介護へのお問い合わせはこちら
6.介護福祉士は中卒からでも目指せる国家資格
介護福祉士は学歴を問わない国家資格で、中卒の方でも実務経験ルートを通じて取得可能です。
初任者研修からスタートし、3年の現場経験と実務者研修を経て国家試験に合格すれば、月給350,050円という安定した収入と、ケアマネジャーや管理者へのキャリアアップも目指せます。
「学歴に自信がない」と諦める必要はありません。
介護現場での実務経験を積み、段階的に研修を修了していくことで、学歴に関わらず国家資格の取得が可能です。







