「40代未経験から介護職への転職は本当にできるのか?」と不安を抱える方は少なくありません。
しかし結論から言えば、介護業界は40代をボリュームゾーンとして歓迎しており、求人倍率も全国平均約4倍と圧倒的な売り手市場です。
本記事では、最新データに基づく業界の実情から、施設選びのコツ、キャリアパス、面接対策まで、40代の介護転職を成功に導くための情報をお伝えします。
- 40代が介護業界で歓迎される理由と最新の求人・給与データ
- 自分に合った施設の選び方と未経験から描けるキャリアパス
- 40代の経験を活かした面接対策と失敗しない転職活動の進め方
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「介護職はきつい・大変」というイメージから、転職をためらう方は多いものです。
40代から介護業界へ飛び込む前に、現場で本当に大変なこと、そして働きやすい職場の見極め方を知っておきましょう。
具体的な施設選びのヒントが見つかります。
1.40代未経験から介護職への転職は本当に可能?

結論からお伝えすると、40代未経験からの介護転職は十分に可能です。
むしろ業界全体が40代の人材を必要としており、データを見れば「歓迎されている世代」であることが明らかになります。
データが示す40代の高い採用ニーズ
年代別の割合
介護業界では、40代は「若手〜中堅」として非常に高く評価される年代です。厚生労働省の調査によると、介護職員の年齢構成において40代と50代が最大のボリュームゾーンを占めています。
・男性は 40〜49歳(2,670人) がピーク
・女性は年代が上がるにつれ増加し50代でピーク、男性はなだらかな山型
また、介護関係職種の有効求人倍率は全職業の平均を大きく上回っており、全国的に人手不足の状況が続いています。
有効求人倍率
年齢別 求人・求職バランス
求人966件に対し、応募する側(求職者)は50代がボリュームゾーン。若年層の応募は極端に少なく、慢性的な人材不足の構造が見えます。
名古屋市中区(ハローワーク名古屋中)の介護サービス職における40代の状況を見ると、求人総数966件に対し40〜44歳の求職者は29人、45〜49歳は26人で、40代合計55人。
全体の有効求人倍率4.06倍を大きく上回る水準で、40代の介護人材は極めて引く手あまた。経験者なら好条件での転職も十分狙える売り手市場です。

全国で全世代を合わせた有効求人倍率は以下のとおりです。
・最も低いのは 岩手県の2.14倍
・全国平均3.97倍と、職業計1.16倍を比べると介護分野の人手不足は深刻
「体力的にきつい」「給与が低い」という不安と具体的な対処法
介護職への転職をためらう大きな理由として、「体力面への不安」と「収入ダウンの懸念」が挙げられます。
体力面の不安
体力面については、力任せに介助を行うのではなく、力学の原理を応用した「ボディメカニクス」という専門技術を学ぶことで、腰や身体への負担を軽減できます。
また、介護リフトを導入していたり、見守りセンサーなどのICT機器を導入している施設を選ぶことも重要です。
💡 ボディメカニクス 8つの原則
介護職の身体的負担を減らす正しい動作の基本
給与面の不安
給与面に関しては、無資格・未経験のスタート時は一時的に前職より収入が下がる可能性があります。
しかし、介護職は資格取得や実務経験によって手当が加算され、確実な昇給が見込める明確な評価軸が整備されている業界です。
勤続年数別の平均給与
勤続を重ねるほど右肩上がりに昇給。5年目で約25万円台に到達し、20年以上では28万円超へ。
介護職員の平均月給は253,810円(令和6年)。勤続1年目の230,310円から、5年目で約25万円、20年以上では281,760円と、20年で月5万円以上アップします。

介護職員の全体の平均給与を算出しているため、保有資格により給与は変わります。
保有資格別の平均給与
上位資格ほど高待遇。ケアマネは約39万円、資格なしは29万円で、その差は月10万円近くに。
最上位のケアマネは388,080円、介護福祉士は350,050円、実務者研修327,260円、初任者研修324,830円、資格なし290,620円。ケアマネと資格なしの差は約9.7万円にも及びます。
■40代から始める介護転職、まずはプロに相談を
「未経験でも本当に大丈夫?」「自分の経験を活かせる職場はある?」そんな不安を抱える40代の方は、まず介護業界に精通した転職エージェントに相談するのがおすすめです。
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2.失敗しないための施設選びと働き方の違い

介護職と一括りに言っても、施設の種類によって業務内容も働き方も大きく異なります。
入社後のギャップを防ぐため、それぞれの特徴を理解し自分のライフスタイルに合った職場を選びましょう。
特別養護老人ホーム(特養)と有料老人ホーム|専門性を磨く
特別養護老人ホーム(特養)
特別養護老人ホーム(特養)は、原則要介護3以上の方が生活する公的な施設です。
24時間体制のため、日勤・夜勤を合わせた2交替か3交替でのシフト制のため体力は求められますが、高度な介護技術を短期間で身につけることができます。
また、他の施設などと比べて夜勤手当などがあるため、給与は高くなる傾向にあります。
有料老人ホーム
有料老人ホームは民間企業が運営しており、介護付き・住宅型・健康型の3種類に分かれます。
介護付き
介護スタッフが24時間常駐し、要介護度が高い方も安心して暮らせる施設
住宅型
自立〜軽度の方向けで、介護が必要になれば外部の訪問介護等を個別契約して利用
健康型
自立した方専用で、食事や生活支援は受けられますが要介護になると退去が必要
手厚い接遇マナーが求められることも多く、前職での接客・サービス業の経験がダイレクトに活かせる職場でもあります。
グループホーム|一人ひとりに寄り添う
グループホームは、認知症の高齢者が少人数(5〜9人)で共同生活を送る施設です。
大規模な施設のような慌ただしさは少なく、利用者と一緒に食事を作ったり、掃除をしたりと、家庭的な雰囲気の中で一人ひとりに深く寄り添ったケアが可能です。
コミュニケーションをじっくりと図りたい方に向いています。
デイサービスや訪問介護|夜勤なし・柔軟な働き方が可能
デイサービス
デイサービス(通所介護)は、要介護が必要な方向けに日中だけ施設に通われる利用者をサポートする仕事です。
定員19人以上の施設に日帰りで通い、食事・入浴などの日常生活支援や、心身機能の維持・向上を目指した機能訓練を受けられます。
原則として夜勤がないため、生活リズムを整えやすく家庭との両立がしやすいのが特徴です。
参考:厚生労働省|どんなサービスがあるの? – 通所介護(デイサービス)
訪問介護
訪問介護は、利用者の自宅を直接訪問してサポートを行います。
食事・排泄・入浴などの「身体介護」と、掃除・洗濯・買い物・調理などの「生活援助」を提供します。
事業所によっては、通院時の乗車・移送・降車をサポートする介助サービスにも対応。
1対1での対応となるため、自分のペースで仕事を進めやすく、身体的な負担も施設に比べてコントロールしやすい傾向にあります。
参考:厚生労働省|どんなサービスがあるの? – 訪問介護(ホームヘルプ)
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「介護の仕事」と一括りに言っても、施設介護・訪問介護・デイサービスなど、多様な職種が存在します。
それぞれの仕事内容、必要な資格、給与水準、キャリアパスを比較することで、自分の希望や適性に合った職場が明確になります。
40代から長く働ける道を選ぶために、介護業界の職種を体系的に理解しておきましょう。
3.40代から描く介護職のキャリアパス

介護職は経験と資格取得が給与・役職に直結する明確なキャリア構造を持つ業界です。
40代からのスタートでも、長期的な視点で着実にキャリアアップを描ける道筋が用意されています。
まずは入門資格「介護職員初任者研修」からスタート
無資格からでも働き始めることは可能ですが、まずは介護の基礎知識と技術を学ぶ「介護職員初任者研修」の取得をおすすめします。
資格・研修の種類
21時間
130時間
450時間
★国家資格
130時間のカリキュラムで構成されており、修了することで身体介護の基本を安全に行うことができるようになります。

上記とは別に、無資格の方は、入職後1年以内に認知症介護基礎研修の受講が必要です。
参考:労働基準監督署|介護に関する資格等について/厚生労働省|介護員養成研修の取扱細則について
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介護職員初任者研修の取得を検討するなら、具体的なカリキュラム内容や費用、取得までの期間、活用できる助成金制度を事前に知っておくことが大切です。
働きながら無理なく取得する方法や、修了後にどのような仕事に就けるのか、給与にどう影響するのかまで、未経験者が気になるポイントを詳しく解説しています。
国家資格「介護福祉士」取得による収入とキャリアの広がり
実務経験を3年以上積み、実務者研修を修了することで、国家資格である「介護福祉士」の受験資格が得られます。
※ 従業期間と従事日数の両方を満たす必要があります。従業期間が3年あっても従事日数が540日未満の場合は要件を満たしません。
※ 現在の主流は「実務者研修ルート」で、ほとんどの受験者がこのルートで国家試験に挑戦しています。
介護福祉士を取得すると、資格手当により給与水準が大きく向上するだけでなく、「チームリーダー」などの管理・指導的ポジションへの道が開かれます。
さらに経験を積めば、ケアマネジャー(介護支援専門員)を目指すことも可能になり、将来的に体力的な負担を減らしながら専門性を高めていくキャリアシフトが可能です。
参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター|[介護福祉士国家試験]受験資格:実務経験+実務者研修
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介護福祉士の国家資格を目指すなら、受験資格となる「実務経験3年・従事日数540日」の正確な計算方法を理解しておく必要があります。
2025年最新の制度変更や、働きながら最短で合格を目指すルートまで詳しく解説します。
4.面接・応募書類で評価される40代ならではの強み

40代未経験は決して不利ではありません。これまで積み上げてきた経験や対人スキルは、介護現場で必ず武器になります。
自分の強みを正しく言語化し、面接で伝える準備を整えましょう。
これまでの経験は介護現場で活きる「ポータブルスキル」
業種や職種が変わっても持ち運び可能なスキルのことを「ポータブルスキル」と呼びます。
営業職
相手の潜在的なニーズを汲み取る傾聴力
事務職
正確な記録と他部署との連携スキル
マネジメント経験
後輩の指導やチーム運営のノウハウ
接客業
ホスピタリティと臨機応変な対応力
例えばこれらのような経験は、すべて介護現場で高く評価されるポータブルスキルです。
自己分析を通じて、どのような経験が介護の現場で活かせるかを具体的に言語化してみましょう。
未経験者が面接で伝えるべき熱意と志望動機
面接では、「なぜ今、介護業界を選んだのか」という明確な理由が求められます。
「年齢的に他がなかったから」という消極的な理由ではなく、「前職での経験を活かし、対人支援のプロとして長期的に社会貢献したい」といった、前向きなキャリアデザインを伝えることが大切です。
営業職で培われる相手の潜在的なニーズを汲み取る傾聴力は、介護現場で大きな武器になります。利用者様は「水が飲みたい」と言葉にできても、本当に求めているのは安心や会話の時間であることも少なくありません。表情や声のトーン、ちょっとした仕草から本音を読み取る力は、まさに営業現場で磨かれたスキル。ご家族との面談や多職種連携の場面でも、信頼関係を築く土台として活かされます。
事務職で培われる正確な記録と他部署との連携スキルは、介護現場でそのまま即戦力になります。介護記録は利用者様の体調変化を多職種で共有する重要なツール。事実を漏れなく簡潔に書き残す力は、看護師やケアマネとの情報共有でも大いに役立ちます。さらに、関係部署を巻き込んで物事を進める調整力は、チームケアを円滑にまわす潤滑油として、現場全体の質を底上げします。
マネジメント経験で培われる後輩の指導やチーム運営のノウハウは、介護現場で非常に重宝されます。介護はチームケアが基本で、多様な背景を持つスタッフをまとめ、目的を共有して動かす力が欠かせません。後輩への声かけや業務の優先順位付け、メンバーの強みを引き出す視点は、現場リーダーや将来のサービス提供責任者・管理者ポジションへの近道に。早期キャリアアップが期待できる強みです。
接客業で培われるホスピタリティと臨機応変な対応力は、介護現場で即座に発揮できる強みです。お客様一人ひとりに合わせた気配りや、笑顔・言葉遣い・所作といった第一印象を整えるスキルは、利用者様やご家族との信頼関係づくりに直結します。また、予期せぬ要望やクレームに冷静に対応してきた経験は、急な体調変化やトラブル対応が求められる介護現場でも、落ち着いた判断力として活かされます。
過去の挫折や苦労も、そこから何を学びどう乗り越えたかを言語化できれば、自身が持つ人間的な深みや課題解決能力を示す説得力のあるアピールポイントに変わります。
▼あわせて読みたい
介護職への転職を成功させるには、採用担当者の心に響く志望動機の作成が不可欠です。
特に未経験の40代は「なぜ今、介護なのか」「これまでの経験をどう活かすのか」を明確に伝える必要があります。
経験者・未経験者それぞれに最適な書き方や、すぐに使える例文、フレームワークまで詳しく紹介しています。
5.安心して転職活動を進めるための確認事項

転職を成功に導くには、求人票の正しい読み解き方と職場環境を見極める視点が欠かせません。
入社後に後悔しない職場選びのポイントを押さえておきましょう。
求人票の正しい見方と職場環境の見極め方
求人票を見る際は、基本給だけでなく、各種手当(資格手当、夜勤手当など)や賞与の実績をしっかりと確認しましょう。
また、事業所に「キャリアパス制度(職位ごとの役割や賃金体系が明示された制度)」が整備されているかどうかも重要です。
評価基準が明確な職場は、職員のモチベーションが高く、結果的に離職率が低い傾向にあります。
面接の際には、有給休暇の取得率や時間外労働の実態なども遠慮せずに確認することが、入社後のミスマッチを防ぐ自己防衛に繋がります。

ハローワークや求人サイトに加えて「介護業界に特化した転職エージェント」の活用も有効です。
内部の人間関係やリアルな有給取得率など、求人票だけでは見えない情報を得ることができるため、ミスマッチのリスクを大幅に軽減できます。
働きながら転職活動を進める際のポイント
焦って退職してから転職活動を始めると、心理的な焦りや収入の不安から、希望条件に合わない職場に妥協してしまうリスクが高まります。
民法上、正社員は退職の意思表示をしてから2週間が経過すれば雇用契約を終了できますが、円満な引き継ぎと精神的な余裕を考慮し、可能な限り在職中から情報収集や施設見学を進めることを強くおすすめします。
6.40代からの介護転職は人生の新たなスタート
40代からの介護への転職は、人手不足の業界事情と豊富な人生経験という追い風を受け、決して遅すぎる挑戦ではありません。
資格取得で着実に収入を伸ばせる明確なキャリアパスがあり、これまでのポータブルスキルも現場で高く評価されます。
まずは初任者研修からスタートし、自分の体力やライフスタイルに合った施設を選びましょう。
情報収集を丁寧に行い、納得のいく形で介護転職の一歩を踏み出してください。
■納得のいく介護転職を実現するために
40代の介護転職を成功させるカギは、自分の希望条件と職場環境のマッチング精度を高めること。
一人で求人情報を比較するのは大変ですが、業界に詳しいエージェントに相談すれば、非公開求人の紹介や面接対策まで一貫してサポートを受けられます。
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