社会福祉士の年収は平均403万円ですが、勤務先や雇用形態により大きく異なります。
本記事では、最新の統計データをもとに社会福祉士の年収実態と、収入を上げるための具体的な方法などを解説します。
将来性のある資格として長く活躍するためのキャリア戦略を学びましょう。
- 社会福祉士の平均年収と性別・雇用形態別の給料相場
- 全職種平均との年収格差と社会福祉士の給与水準
- 年収500万円を超えるための4つの具体的なキャリア戦略
1.社会福祉士の年収・給料は?

社会福祉士の年収は性別や雇用形態、勤務先により大きく異なります。ここでは最新統計データをもとに、平均年収と給料の実態を詳しく解説します。
社会福祉士の平均年収(性別)
社会福祉士の平均年収は全体で403万円となっており、性別による差が顕著です。男性が473万円であるのに対し、女性は365万円と108万円もの開きがあります。
この格差は、役職や勤続年数、勤務形態の違いが影響していると考えられます。社会福祉の現場では女性の割合が高いものの、管理職への登用や正規雇用の機会において男女差が存在する可能性があります。
参考:公益社団法人社会福祉振興・試験センター|令和2年度社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査結果
雇用形態別の平均年収
社会福祉士の年収は雇用形態により大きな差があります。
正規職員は300~400万円未満が最多層(36.4%)で安定した収入を得ていますが、契約職員や派遣職員は200~300万円未満が最多層となり、正規職員より低い水準です。
特にパートタイムは103万円未満が最多層(28.2%)で、扶養範囲内での就労が多いことがわかります。雇用の安定性と収入の確保には正規雇用が重要であり、非正規職員の処遇改善が課題となっています。
参考:公益社団法人社会福祉振興・試験センター|令和2年度社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士就労状況調査結果
社会福祉士の平均給料
社会福祉士の平均給与額(施設別)
社会福祉士の平均給与額は施設別で異なります。
最も高いのは訪問介護事業所の421,190円で、介護老人福祉施設が400,490円、通所介護事業所が388,880円、介護老人保健施設が386,950円と続きます。
施設全体の平均は399,378円となっており、約40万円が一つの目安となります。訪問介護事業所は他施設と比べて2〜3万円ほど高い傾向にあります。
2.全職種の平均年収との比較

社会福祉士の年収は全職種平均と比べてどの程度の水準なのでしょうか。性別ごとの年収格差も含めて、具体的なデータで比較します。
全職種の平均年収は478万円に対し、社会福祉士は403万円と75万円の差があります。
性別で見ると、全職種では男性587万円、女性333万円と254万円の格差がありますが、社会福祉士は男性473万円、女性365万円と108万円の差に留まっています。
社会福祉士は全職種平均より低い水準ですが、性別による格差は比較的小さい職種と言えます。専門職としての適正な処遇改善が求められる一方、男女格差の少なさは評価できる点です。
3.社会福祉士が年収500万円を超えるためのキャリア戦略

年収500万円超を実現するには戦略的なキャリア選択が重要です。公務員採用や管理職昇進など、4つの具体的な方法を紹介します。
(福祉職)
施設長昇進
ライセンス
社会福祉士
公務員採用(福祉職)を目指す
地方自治体の福祉職は、安定した給与体系と定期昇給があり、勤続年数に応じて収入が増加します。
児童相談所の児童福祉司や福祉事務所のケースワーカーなどの職種では、経験を積むことで年収500万円超も十分可能です。
また、各種手当や退職金制度も充実しており、長期的なキャリア形成において民間施設よりも経済的安定性が高く、専門性を活かしながら収入面での目標達成が期待できます。
管理職・施設長への昇進で「役職手当」を積み上げる
一般職員として経験を積んだ後、主任、係長、課長、施設長とステップアップすることで、基本給に加えて役職手当が上乗せされます。
月2万円程度の役職手当が付与され、年収500万円超も現実的です。ただし、管理職には人材育成、運営管理、予算管理などの責任が伴うため、マネジメントスキルの習得が不可欠です。
資格取得や研修参加で専門性を高めつつ、リーダーシップを磨くことが昇進への近道となります。
ダブルライセンス(ケアマネジャー・精神保健福祉士)で専門性を高める
ケアマネジャー資格を取得すれば、介護支援専門員として独立性の高い業務に従事できます。
また、精神保健福祉士との両資格保有者は、医療・福祉分野での活躍の幅が広がり、精神科病院や地域包括支援センターなどで重宝されます。
複数資格保有者は採用時の優遇や昇給査定で有利になり、月1~3万円程度の資格手当が期待できます。ただし、資格手当は必ず付く訳ではないので、事前の確認が必須です。
4.社会福祉士の年収・キャリアに関するよくある質問

社会福祉士の将来性やダブルライセンスの有効性、働きながらの資格取得方法など、よく寄せられる質問に回答します。
-
社会福祉士は将来性のある資格ですか?
-
はい、将来性のある資格といえます。
少子高齢化や複雑化する社会課題(ヤングケアラー、8050問題など)に対応するため、相談援助の専門職である社会福祉士の需要は年々高まってきました。

AI(人工知能)が進化しても、人の感情に寄り添う相談業務や複雑な調整業務は代替されにくいため、長期的に安定して働ける職業です。
-
精神保健福祉士とダブルライセンスは役立ちますか?
-
精神保健福祉士と社会福祉士のダブルライセンスは非常に役立ちます。
医療・福祉の幅広い分野で活躍でき、精神科病院、地域包括支援センター、行政機関などで重宝されます。
採用時に優遇され、資格手当による収入アップも期待できます。また、精神疾患と生活課題の両面から利用者を支援できる専門性の高さが評価され、キャリアの選択肢が大きく広がります。
-
働きながら社会福祉士の資格は取れますか?
-
働きながら社会福祉士資格を取得するには、第3号ルート・第9号ルート・第12号ルートがおすすめです。
社会福祉士:働きながら目指すルート第3号ルート福祉系短大等 卒業者1START福祉系短大等(3年)卒2実務経験相談援助実務 2年3養成施設短期養成施設 6ヶ月〜第9号ルート社会福祉主事 養成機関等1START主事養成機関等で学習2実務経験相談援助実務 4年3養成施設短期養成施設 6ヶ月〜第12号ルート一般大学(4年制)卒1START一般大学(4年)卒業2養成施設一般養成施設 1年以上3資格取得国家試験 受験資格取得3号ルート
福祉系短大等(3年制)を卒業し、相談援助の実務経験1年以上を経て受験資格を得るルートです。
働きながら夜間や通信制の短大で学ぶことが可能で、比較的短期間で受験資格を取得できます。9号ルート
社会福祉主事養成機関等を卒業後、相談援助の実務経験を4年以上積むことで受験資格を得るルートです。
すでに福祉現場で働いている方に適しており、働きながら必要な実務年数を満たせます。12号ルート
一般大学(4年制)を卒業後、一般養成施設等で1年以上学び、受験資格を得るルートです。
福祉系以外の学部出身者が社会福祉士を目指す際の主要なルートで、通信制の養成施設を利用すれば働きながら学習できます。
5.社会福祉士の年収を理解し、戦略的なキャリアを築こう
社会福祉士の年収は平均約292万円ですが、勤務先や雇用形態により大きく異なります。
全職種平均と比べると低水準ですが、公務員採用、管理職昇進、ダブルライセンス取得、独立開業などの戦略的なキャリア選択により年収500万円超も十分可能です。
働きながら資格取得もでき、精神保健福祉士との組み合わせで専門性を高めれば活躍の場も広がります。少子高齢化で需要が増す中、正しい知識とキャリア戦略で安定した高収入を実現しましょう。






